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MotoGP | レプソル・ホンダ・チーム 2021年

レプソル・ホンダ・チーム

レプソル・ホンダ・チーム プロフィール

 レプソル・ホンダ・チームは、MotoGPクラスに参戦するホンダのファクトリーチームである。タイトルスポンサーはスペインの総合エネルギー企業、レプソル。スペインでは道すがら、レプソルのガソリンスタンドをよく見かけることができる。世界37カ国以上で事業を展開する一大企業だ。ホンダとレプソルのパートナーシップは1995年から始まり、2020年の現在に至るまで続いている。

 レプソルがホンダのタイトルスポンサーとなった1995年ごろは、ミック・ドゥーハンがグランプリを席巻していた。1992年に開発されたビッグバン・エンジン、その後スクリーマーエンジンが搭載されたNSR500を駆り、ドゥーハンは1994年から1998年まで5連覇を果たしている。また、1996年からはV型2気筒エンジンのNSR500Vも投入され、伊藤真一や岡田忠之、青木拓磨、セテ・ジベルナウなどがこれを操って戦った。

 4ストローク990ccマシンのMotoGP元年となった2002年は、バレンティーノ・ロッシと宇川徹を擁して参戦。ロッシはV型5気筒のRC211Vを操り鈴鹿サーキットで行われた開幕戦日本GPで勝利すると、この年のチャンピオンを獲得し、ホンダ、レプソル・ホンダ・チームをコンストラクター、チームタイトルに導いた。その後、2004年にロッシがヤマハへと移籍する。

 2006年にはニッキー・ヘイデンとダニ・ペドロサの布陣で挑み、ヘイデンがライダーズタイトルを獲得。コンストラクター、チームとともに3冠を奪還するが、その後の数シーズンは再びタイトルから遠のいた。つまり総じてみれば、この時期、ホンダは苦戦していたのだ。

 こうした状況下で、2009年にHRC取締役副社長に就任し、レプソル・ホンダ・チームの陣頭指揮を採ったのがF1での経験を持つ中本修平氏だった。2010年にはドゥカティのMotoGPプロジェクトリーダーだったリビオ・スッポ氏がHRCに加わり、2013年からチーム代表に就任した。

 レプソル・ホンダ・チームは2011年にケーシー・ストーナーによってタイトルを奪還し、同時に3冠を達成した。2012年にはヤマハのホルヘ・ロレンソにチャンピオンを奪われたが、2013年、マルク・マルケス(以下、マルケス兄)が加入する。現在に続くホンダ、マルケス兄の独壇場が幕を開けようとしていた。

 マルケス兄は最高峰クラスのデビューイヤーながら、史上最年少でチャンピオンを獲得。2015年はロレンソがチャンピオンを獲得したものの、2016年から2019年に至るまで、マルケス兄が連覇を続けている。それはマルケスのライダーズタイトルだけにとどまらず、コンストラクター、チームのタイトルを含めた3冠は、2017年から2019年まで3年連続で達成した。

 この間、2017年に中本氏はHRCを定年退職し、同年シーズン限りでリビオ・スッポが離脱。2020年現在では、桒田哲宏氏がHRCレース運営室室長、チームマネージャーとして、ダニ・ペドロサやストーナー、青山博一などを育成したアルベルト・プーチ氏が就任しレプソル・ホンダ・チームを率いている。

 2020年はマルケス兄が継続してレプソル・ホンダ・チームから参戦。チームメイトには弟のアレックス・マルケスが新加入し、シーズンを戦う。

(TEXT:Eri Ito)

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