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投稿日: 2024.08.05 18:03
更新日: 2024.08.05 18:04

Team LeMans 2024スーパーGT第4戦富士 決勝レポート


スーパーGT | Team LeMans 2024スーパーGT第4戦富士 決勝レポート

2024 SUPER GT Round.4 FUJI GT 350KM RACE
決勝レポート

ドライバーの頑張り、チームの踏ん張りで得た2ポイント

●8月4日(決勝)

 富士スピードウェイで開催された2024 AUTOBACS SUPER GT Round4『FUJI GT 350KM RACE』は、灼熱の太陽の下、夏休みのビッグイベントとして早朝から大観衆がサーキットに詰めかけ、熱気に包まれたレースとなりました。

 サポートレースもな事終了し、ドライバーアピアランス等が賑やかに展開され、ファンのテンションも最高潮に達する頃、スタートに向けて20分間のウォーミングアップ走行が実施されました。VELOREX(TeamLeMans)の6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは予定されていたプログラムを着実にこなし、9番手タイムをマークしていました。

 決勝レースに向けて、14時30分にフォーメーションラップがスタート。気温35℃、路面温度56℃、湿度46%という過酷なコンディションのなかで、77周、350kmのレースがスタートしました。

 スターティングドライバーの片山義章選手は第1コーナーをポジションキープの11番手で通過。しかしスタート直後の混戦のなか、前を行くマシンに15コーナーで追突してしまったために警告を受けることとなってしまいました。

 それでも気持ちを切り替えて前を行くマシンを追う片山義章選手はコンスタントなラップで11番手をキープしつつ周回を重ねていきます。

 7周目に前のマシンを1台パスし10番手に浮上。しかしふたたび13周目に抜き返され11番手にドロップ。その後もミスなくコンスタントに1分40秒台で周回を重ねていきます。15周を過ぎる頃には、気温33℃、路面温度50℃とやや気温、路面温度ともに下がり始めましたが、中盤戦に向けてそれでも猛烈な暑さのなか、過酷なバトルが淡々と続けられていきます。

 レース中盤、27周目にやや早めのタイミングでピットに飛び込んだ片山義章選手はタイヤ交換、給油を終えてロベルト・メリ・ムンタン選手に交代。17番手でコースに復帰した6号車は、そこから追い上げを開始します。

 31周目に16番手、33周目に15番手へと浮上し、各チームのピット作業が落ち着いた段階で、44周目には12番手までポジションをアップしてきました。

 二日間で5万5200人もの大観衆が集まった富士スピードウェイ。16時を越えるころにはレースも終盤戦を迎えることとなります。熱射病に気遣うほどの暑さだったサーキットの上空に雲が広がり始め、やや涼しくなりつつありました。

 ロベルト・メリ・ムンタン選手の追撃はやまず、55周目には11番手までポジションを上げ、58周目には上位を行くマシンにドライブスルーペナルティが出たため10番手へと浮上し、さらに前をいくマシンを捕えて59周目には9番手まで浮上。60周目には8番手へ順位を上げ、残り10周に勝負を賭けます。

 しかし逆に後方から速いマシンに肉薄され、厳しい状況に追い込まれましたが、ロベルト・メリ・ムンタン選手は最後までそのポジションを維持しようと抵抗を続けます。しかしラスト2周でそのポジションを維持しきれず、9位へとポジションダウン。

 16時39分、GT500トップのマシンに350KMレースのチェッカーが振られ、レース終了。片山義章選手とロベルト・メリ・ムンタン選手が駆る6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは70周をこなし、完走9位、ポイントフィニッシュを果たしました。

■片山義章選手のコメント

「スタートはいつもどおりうまく決まって、いい感じで第1コーナーをクリアし、前のマシンを抜けそうな感じだったのですが、そのさらに前のほうのマシンが混戦状態で予想外に遅くて渋滞となってしまい抜くことができませんでした。それで13コーナーで仕掛けて速い15コーナーで抜こうとしたのですが、前のマシンのさらにその前の渋滞集団が遅すぎてどうしようもない状態となってしまい、追突してしまいました。幸いマシンに大きなダメージはなかったので、気を取り直して追い上げました」

「GT500マシンにパスされる時のタイミングで前のマシンをうまく抜いたりしたのですが、ストレートの速さがなかったことで抜き返されたり、厳しかったですね。FCYの後の再スタートも、自分は完璧だと思ったのですが、後続のマシンに一気に迫られ、驚かされる状況でした。それでもペースを落とすことなく頑張って、ミニマムでピットインしてロベルト・メリ・ムンタン選手に託しました。レースは彼の頑張りもあって最終的に9位となり、ポイントを加算できたことが大きいです。予選でのトラブルが悔やまれますが、次は得意な鈴鹿でもありますし、優勝を狙って頑張ります」

■ロベルト・メリ・ムンタン選手のコメント

「予選でのトラブルがあったので、片山義章選手がベストを尽くして頑張ってくれました。マシンのバランスは悪くなかったですし、速さもあったと思います。レースはいつも必死になって追い上げる展開ですが、自分も全力を出し切って走ったので、ポイントを獲得できたことは満足です。最後の2周で抜かれてしまいましたが、相手が速すぎて、どう頑張っても抑えきれませんでした。次の鈴鹿は予選から我々の持てるパフォーマンスをフルに発揮して、本気で勝ちたいと思っています」

■小倉啓悟チーム監督のコメント

「スタート直後の混戦のなかで追突してしまったことが悔やまれますが、ドライバーの状況的には避けられないレーシングアクシデントだったと思います。ただ、追突してしまったスバルさんには申し訳ない気持ちでいっぱいですが、幸い自分たちのマシンには大きなダメージはなく、レース序盤からかなり良いペースで走ることができました。FCYのタイミングは、ちょうどピットンさせることを考えていた状況でしたが、自分たちにとってタイミングが悪く、FCY明けの27周目にミニマムでピットインさせました。左側タイヤの交換でほんの僅かなロスはありましたが、ミスと言えるようなものではなく、チームも頑張ってマシンを送り出したと思います」

「今回はふたりのドライバーの頑張りに救われたレースでした。ポイントを獲得できたのは大きかったですね。今回は予選でのトラブルが大きく足を引っ張ってしまいましたが、ファクトリーで徹底的に原因を追究し、フェラーリにも確認を取って、次の鈴鹿戦ではドライバーに楽をさせてあげたいですから、フリー走行からベストな状態のマシンを準備し、全セッションでトップを狙い、必ず優勝を狙います」


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