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投稿日: 2012.06.05 00:00
更新日: 2018.02.23 13:23

桜井孝太郎が編集部を訪問。GP3の手応えを語る


 今季、GP3シリーズに日本人として唯一フル参戦している桜井孝太郎(ステイタスGP)がヨーロッパから一時帰国を果たし、オートスポーツweb編集部を訪問。初挑戦となったGP3序盤の戦いを振り返った。

 桜井は、レーシングカートからフォーミュラBMWのスカラシップを経て2011年に17歳の若さでイギリスF3に参戦。世界中から集まったライバルを相手に奮闘を見せ、ルーキークラスでは30戦中15勝を挙げて史上最年少となるチャンピオンを獲得した。

 その桜井は今年、フォーミュラBMW時代からテストに参加してきたGP3へステップアップ。F1の併催レースとしてここまでに開幕戦カタルニア(スペインGP)とモンテカルロ(モナコGP)を戦い、ベストリザルトはカタルニアでの12位という成績を残している。

「F1の世界が間近に広がっていて、変に気が散ってしまうんです(笑)」と、モナコGPのレースを笑顔で振り返った桜井。このモナコでは、チームメイトのマーロン・ストッキンジャーが優勝を飾りチームは勝てる力を証明したが、桜井自身はいまだノーポイントが続いている。
「面白いやり方をとるチームですね」と、桜井は自らが所属するステイタスGPをそう評する。
「集中力はすごく高いんですが、壁に当たるとちょっと……。でも、会話をするたびに良くなるし、お互いのコミュニケーションがとれるから、マシンも飛躍的に良くなる。だから、その分だけ自分がしっかりしないといけないと思っています」

 桜井が実際にシリーズで戦うライバルたちは、カートドライバーのように血の気の多い猛者ばかりだという。
「(彼らは)フロントウイングも空力パーツというより、タイヤを守るためのものと思っていますね」と、桜井は笑う。
「そうした相手に勝っていくためには、頭の良さが必要です。バトルに乗っても応酬になってしまうだけですから、先を見ながらレースができるようにならないと勝っていけないと思います」

 ただ、異例の早さでGP3に辿り着いた桜井も、F1を懸けた本当の戦いはここから。ここ数年、毎年のようにF1ドライバーを輩出しているGP2も近年はチャンピオンまでに数年を擁する厳しい状況となっているだけに、彼が描くF1へのアプローチとはどうのようなものだろう?
「F1へは大きく分けてGP2、フォーミュラ・ルノー3.5とありますが、僕はそれに乗った時点でF1の準備ができていると(チームから)見られると思っている。今は年齢も武器になるけど、だからこそ、そこで埋もれずにすぐに輝きを放つためには、そこへ辿り着くまでの今の段階で(上で)勝てる土台作りをしっかりすることが大切だと考えています」

 最後に取材陣のひとりひとりと握手を交わした桜井。ヨーロッパで自然と身につけたメディアへの対応と、その握手に込められた力の強さに彼の成長と強い信念を感じ取れた。

 GP3初ポイントを狙う桜井の次なる戦いの舞台は、F1第8戦ヨーロッパGPが行われるスペイン・バレンシアのストリートコースだ。

■桜井孝太郎 公式ウェブサイト&ブログ


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