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スーパーGTニュース

投稿日: 2015.05.08 00:00
更新日: 2018.02.17 07:51

LMcorsa60号車、SGT富士はトラブルでリタイア


2015 SUPER GT LM-corsa

Race Report
第2戦 富士スピードウェイ

◆5月2日(土)<予選>天候:晴れ|コース状況:ドライ

#60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3/飯田章・吉本大樹 25位/1分40秒135

 FIA-GT3 カテゴリーマシンのエントリーも増え、いまや国際的にも注目度が高まってきたAUTOBACS SUPER GTシリーズは、4月の開幕戦から1ヶ月のインターバルを経て、富士スピードウェイを舞台にシリーズ第2戦が開催された。昨年からシリーズに参戦してきたLM-corsaは今シーズンも飯田章/吉本大樹のドライバーコンビで参戦となったが、今シーズンはマシンを一新。レクサスRC F GT3でのエントリーとなった。このマシンは文字通りレクサスRC FをベースにFIA-GT3規定に則って市販レーシングマシンとして開発されたもの。レクサスにとっては初のFIA-GT3マシンであり、オフシーズンのテストから、スタッフは“生みの苦しみ”を味わってきた。開幕戦でも予選では下位に沈みこんでしまっていたが、ベテランと若手の名コンビのドライブを、チームスタッフが一丸となってサポート、決勝レースでは苦労した末に10位入賞を果たし1ポイントをゲットしていた。今回の舞台はレクサスRC F GT3にとってはホームグランドたる富士スピードウェイ。FIA-GT3が得意とするコースレイアウトもあって、一層の活躍が期待された。

 走り始めとなる土曜日のスケジュールは、先ず午前8時50分から10時35分に公式練習が行われ、午後2時15分からは、ノックアウト・スタイルで公式予選が行われる。これはGT500とGT300が、それぞれ15分のQ1を走り、GT300では上位13台だけが7分間のQ2に進むことができ、そのQ2で上位13位までのグリッドが決定する、というものだ。

 快晴で明けた土曜日、午前8時50分からは完全ドライのコンディションで公式練習が行われた。セッションは3つのパートに分かれ、午前10時15分まではGT300とGT500が混走する。そして10時15分から10分かはGT300クラスの専有走行で、最後の10分間はGT500の専有走行時間帯となっている。このGT500クラスの専有走行時間帯になってメインストレート上の落下物を回収するために赤旗中断があったが、GT300クラスが走行している間はセッションの中断もなく、充分な走り込みをしていた。ただし#60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3はピットを温めている時間が多く僅か30周を走るに留まっている。大きなトラブルが発生したわけではなかったが、クルマのバランスが思わしくなく、しかもまだまだ発展途上とあってデータが少ないから、果たして何が原因なのかを確認するのも一苦労。そんな状況でベストタイムは飯田が自身の16周目にマークした1分40秒台でクラス最下位に甘んじることになった。これを受けてチームでは各部のパーツを外して分解、午後の予選までにマシンを徹底的に分析することになった。

 2時15分から始まった公式予選。Q1は飯田が担当する。だがこれまた“生みの苦しみ”か、ストレートスピードが身上のFIA-GT3カテゴリーにもかかわらず、これがデビュー2レース目の#60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3は、ストレートスピードでトップグループに大きな差をつけられている。こうなるとベテランの飯田をもってしても練習走行からの大幅なタイムアップは難しい。結局、1分40秒を切ることが叶わず25番手に終わってしまった。

 明日の決勝は午後2 時15分にスタートする。レース距離は110周/約500km。その本番に向け、午前9時から行われる朝のフリー走行で決勝用のセットを再確認する。通常よりもレース距離が長く、2回のピットインが義務付けられている。後方からスタートする#60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3だが、開幕戦で見せてくれたチーム一丸のレースで2戦連続のポイント獲得が目標だ。

ドライバー/飯田章 Q1:1分40秒135/25位
「本当に難しいですね。レクサス RC Fというクルマには、間違いなくポテンシャルはあると思うのですが、今はまだ、それを上手く引き出すことができていません。またカテゴリーの性格上、何でもかんでも交換して速くすることもできません。レギュレーションに則って一歩ずつ、速くしていくしかないですね。明日の決勝も厳しい戦いになると思いますが、クルマを速くするためにもちゃんと500kmを走りきって、今後に繋がるレースにしたいですね」

ドライバー/吉本大樹 Q2:未出走
「チームは皆、一生懸命やってくれていて、確実に速くなってはいると思うのですが、それでもまだまだ力不足、でしたね。でも今はクルマがどうのこうのと文句を言っている場合じゃない。明日の決勝も何とか最後まで走って、いろいろなデータをとり、今後に生かしたいですね」

監督/小林敬一
「なかなかテストもままならない中で、ドライバーやチームスタッフは頑張ってくれています。でもやはりレースは甘くありません。これからもトライと改善の繰り返しになると思います。そのためにも明日のレースではしっかり走りきることが大事ですね」