スーパーGT ニュース

投稿日: 2024.09.27 12:02
更新日: 2024.09.27 12:03

TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第6戦SUGO レースレポート


スーパーGT | TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第6戦SUGO レースレポート

DENSO KOBELCO SARD GR Supra
第6戦SUGO、一時3位走行も11位フィニッシュ

2024 SUPER GT 第6戦『SUGO GT 300km RACE』(9/21〜22)
スポーツランドSUGO(1周3.586km)
入場者数:予選8900名、決勝1万6000名、合計2万4900名

 9月22日(日)天候の回復を待って1時間以上遅れ、スーパーGT第6戦『SUGO GT 300km RACE』の決勝がセーフティカースタートで開始され、8番グリッドから粉骨砕身に勝利を狙ってスタート担当の関口は、ペース良く走行していたが後続からの追突と選んだソフト側ウエットが刻々と変わる路面状況にマッチせずペースダウン。攻めの戦略で逆転上位を狙ってセーフティカー明けの31周を終え中山と交代。

 43周目FCY&SC導入タイミングにより未ピットイン車両に約1周の差をつけられず後半ドライに交換する時間を失ったが、ハード側ウエットでつないだ中山は52周目に3位(実質2位)を走るジャンプアップをみせていた。だがその後、路面が早く乾きドライタイヤ装着車両のペースが速くなり、60周を終えて、やむなく再びピットインしてドライタイヤに交換。全体ベストを刻みながら中山が挽回を狙ったが、奮闘の11位フィニッシュとなった。

 ドライバーポイント獲得ならず、ランキング11位(計19点)に、チームポイントは2点を獲得しランキング11位(計28点)となった。次戦第7戦は10月19(土)〜20日(日)にオートポリスにて3時間レースとして開催される。

■事前情報

 前戦第5戦鈴鹿が台風の影響で延期となり、実質5戦目となる『SUGO GT 300km RACE』は、東北は杜の都仙台近郊のスポーツランドSUGOが舞台。9月21日(土)午前に公式練習、午後に今回からタイヤ2セット使えるQ1+Q2のタイム合算式の公式予選、22日(日)決勝は13時30分スタート。レース距離は、300km(84周:約2時間)で争われ、ピットストップは1回で1人のドライバーの最大運転周回数は56周まで。サクセスウエイトは現獲得ポイントの倍となる38kgを搭載する。

 重量増によるSUGOでのタイムの落ち込みは、38kgだと約0.6秒弱。タイヤの持ち込みセット数はドライ4/ウエット5セットで、ドライのマーキングは4セットとなる。舞台となるスポーツランドSUGOは山間部にあり、高低差約70mのアップダウンがあり、ホームストレートは急な上り坂、バックストレッチは急な下り坂、中高速コーナーが多いテクニカルなマウンテンコース。1周の距離も短くポジションによってはピットイン時に周回遅れとなる可能性もあり冷静な戦略遂行やSC/FCY対応が求められる。

 山の変わりやすい天候も大きな勝負の行方を握り、狭いコースゆえにアクシデントも発生し易い非常にトリッキーなコース。昨年は3位を獲得しており、ここからシリーズタイトル争いに加わるための正念場で一歩も引けない状況。また今季2基目のエンジンを投入する。チームワークとピット戦略など総合力によって昨年3位表彰台以上の結果も大いに期待されるところ。激しくタフな戦いを強いられると予想されるが、脇阪寿一監督のもとチームがひとつとなって、粉骨砕身に力の限りを尽くして勝利を狙っていった。

■公式練習走行

 21日(土)9時15分から開始された公式練習走行は、気温17度/路面温度20度の雨の中、最初の85分間の混走セッションが始まった。激しい降雨で午後の公式予選実施が危ぶまれ公式練習走行タイム順にグリッドが決定される可能性有りとされていたため、各車ともタイム出しにコースイン。DENSO KOBELCO SARD GR Supraは、関口が2度の赤旗中断を挟みながら、11周目に1分29秒383のトップタイムを叩き出す。

 その後も降雨量と路面状況が目まぐるしく変わる中でセッティングを進めながら関口がステアリングを握り続け、次々とタイムが更新されていく中、3度目の赤旗中断の後に23周目に1分27秒081の8番手タイムをマーク。水の量が少ないタイミングでニュータイヤを投入した他車に上位をさらわれた形であり、関口はトップタイムを奪回すべく再びコースインしたところで4度目の赤旗で混走セッションが終了。

 その後、300クラス単独セッションで赤旗が提示されたところで公式練習走行は打ち切りになり、500クラス単独セッションは行われず。公式練習走行はトータル25周を走行し、関口の23周目にマークした1分27秒081で8番手タイムとなった。

 その後、公式予選開始時間になっても天候回復の見込みが立たず、競技団と監督によるミーティングが行われた結果、午後の公式予選が正式にキャンセルとなり、決勝レーススターティンググリッドが公式練習走行タイム順と決定された。

DENSO KOBELCO SARD GR Supra
2024スーパーGT第6戦SUGO DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

■決勝
・ウォームアップ走行

 22日(日)12時開始予定の20分間のウォームアップ走行も降り続く雨のため遅延。13時から開始され、予選日まったくステアリングを握っていない中山が赤旗中断を挟みながらクルマを確認。ウォームアップはトータル10周を走行し、1分30秒147の7番手タイムで決勝への準備を終えた。

・決勝レース
第1スティント:関口が接触とペースダウンで苦しむ中で攻めの戦略選択

 22日(日)気温19度/路面温度24度の雨の中、14時22分にSC先導によるスタートとなり、SC退去した4周目からが実質のレース開始となった。滑りやすく難しい路面状況ながらもスタート担当の関口は、ペース良く走行していたが20周過ぎに後続からの追突で失速と、選んだウエットタイヤが刻々と変わっていく路面状況にマッチせずペースダウン。順位を失ってしまう。

 この状況を打破すべく、25周目に導入されたセーフティカー中に戦略を立て直し、攻めの戦略で逆転上位を狙って別のウエットに交換し早めのピットインに作戦変更。31周目セーフティカー解除と同時に関口がピットへ飛び込んだ。

第2スティント:中山が全体ベストで挽回を図るも11位フィニッシュ

 ハード側ウエットの中山は、40周過ぎに他車がドライタイヤに交換した後に数台をかわしポジションアップ。だが42周目の事故に対するFCY&SC導入が43周目と遅く、すぐ出てれば上位に約1周差をつけられ後半ドライ交換できる時間が出来たはずではあった。早いペースの中山は52周目には未ピットイン車両を除くと実質2位となる3位に浮上した。

 表彰台という形に持ち込んだが、その後は早めに路面がドライアップしていき、ギャップ拡げられなかった後方のドライタイヤ交換組のペースが速く、60周を終え、やむなく再びピットインしてソフト側ドライタイヤに交換。全体ベストを刻みながら中山が挽回を狙ったが、奮闘の11位フィニッシュとなった。

 ドライバーポイント獲得ならず、ランキング11位(計19点)に、チームポイントは2点を獲得しランキング11位(計28点)となった。次戦第7戦は10月19(土)〜20日(日)にオートポリスにて3時間レースとして開催される。

DENSO KOBELCO SARD GR Supra
2024スーパーGT第6戦SUGO DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

■関口雄飛

「クルマのポテンシャルを感じられる週末でしたが、公式練習走行でのタイムを出すタイミングとコース上の水の量や、決勝中は接触されたり2回目FCY&SC導入などと、いろいろと運がなく、良い状況に持ち込むことができずに自分たちの理想とする週末にすることができず残念です。現実をしっかりと受け入れて改善して、次のオートポリスでリベンジです。まったくチャンピオンシップを諦めていないです。ここから大逆転を狙います! 雨の中、たくさんの応援をありがとうございました」

関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
2024スーパーGT第6戦SUGO 関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)

■中山雄一

「大変な雨の中でご来場、御声援をいただきありがとうございました! 決勝ファステストタイム記録などクルマ自体の速さはあった週末でしたが、公式練習や決勝を通して全体的に自分達に運を引き寄せることができない週末となってしまいました。3戦連続ノーポイントは非常に悔しいですが、最後まで決して諦めずにタイトルへ向けて挑戦して行きます。次のオートポリスは、ハーフウエイトの予定でしたがフルウエイトの戦いとなり、3時間レース。優勝できるチャンスと思っていますので、全力で走り抜けます! 引き続きの御声援をよろしくお願い申し上げます」

中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
2024スーパーGT第6戦SUGO 中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)

■監督 脇阪寿一

「SUGO戦での応援ありがとうございました。雨に翻弄されたこの週末、いろいろなタイミングでの難しかったタイヤ選択について結果を見れば後手後手に回ってしまいました。ドライバーに頑張ってもらってクルマは随所で良いパフォーマンスを見せてくれましたが結果に結びつけられずでした」

「決勝では戦略によりジャンプアップできましたが、セーフティカーのタイミングに泣きました。ちょっとしたこと、ちょっとしたタイミングで状況が大きく変わるからレースは面白いんです。今回はやられましたが、次回は必ず成功させます。まだまだ足りないことが多いですが、ひとつのきっかけで変わりそうな予感はしています。次のオートポリス、我々の戦いにご期待ください。引き続き、応援よろしくお願いいたします!」

脇阪寿一監督(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
2024スーパーGT第6戦SUGO 脇阪寿一監督(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)


関連のニュース