更新日: 2024.12.10 11:31
Team Noah 2024スーパー耐久第7戦富士 レースレポート
『マッハ車検GR Supra GT4 EVO』ST-Zクラス13台中5位ゴール
Team Noah「マッハ車検GR Supra GT4」は、11月16〜17日に富士スピードウェイ(静岡県)で開催されたENEOSスーパー耐久シリーズ2024第7戦(最終戦)『S耐ファイナル FUJI』に参戦。4時間耐久レースの予定が、大きなアクシデントが2回あり決勝の半分、約2時間が中断するなど荒れた展開となったが、激戦区のST-Zクラス13台中5位で完走し、今季をシリーズ10位で終えた。
福岡に本拠を置くTeam Noah(代表:清瀧雄二)は、“九州に元気を!九州のモータースポーツにもっとワクワクを!”を合言葉に九州のレーシングチームとして2018年よりS耐に参戦を開始。2021〜22年はホンダ・シビックTCRでST-TCRクラスチャンピオンを獲得した。
昨年は車両をGR Supra GT4 EVOにスイッチし、敢えて激戦区クラスであり国際的にも人気のあるGT4車両によるST-Zクラスへクラス替えをし多くのデータを収集した。今季はGR Supra GT4 EVOの新車を投入。新たなスポンサーを迎え車名、カーナンバーも変更し、海外レース経験も豊富な金丸ユウをエースドライバーとした。今回は前戦・岡山をスキップした下垣和也、大分出身の森田真心(こころ)、ST-3クラスで鍛えた冨田自然(あるが)の計4名でレースに臨んだ。
今回の富士4時間レースに出走した車両は、全9クラスで今年最多の65台。ST-Zクラスは、GRスープラ、Z、ポルシェ・ケイマン、メルセデスAMG、アウディR8と国内外のGT4マシン5車種計13台がエントリーした。
16日の午後に行われた公式予選はA、Bドライバー2名のベストタイム合算で争い、下垣と金丸のタイム合算の結果クラス10位総合18位となった。Bドライバー予選では、金丸がコースレコードをマークしてクラス4位につけ、今回のレースへの期待が高まった。また森田、冨田も難なく基準タイムをクリアした。
決勝は晴れ/ドライで気温22度という17日の12時29分にスタートした。まずは金丸がステアリングを握り、3周目には3台、6周目にも2台をかわしクラス5位へ一気に順位を上げた。スタートから20分ほどが経過した11周目に300Rでクラッシュした車両があり、FCY(フルコースイエロー)からセーフティカー(SC)導入となり、ここで最初のピットインをしてドライバー交代を済ませるチームが続出した。
今回のレースでは給油を伴うピットインが3回義務付けられている。しかし金丸はコースにとどまったため、クラス2位総合4位まで順位を上げた。SCランは20分近く続いたが、ガードレールが大きく破損していたことで13時12分の時点でレースは中断となった。
約1時間後の14時20分にレースは再開。クラス上位の2台がピットインしたことで、金丸はクラストップ、総合2位に順位を上げた。1回目のピット作業を終えST-Xクラス車両が金丸を追い抜いていったが、クラストップを守ったまま周回。金丸の最大運転時間が迫っていた15時過ぎに1台の車両がダンロップコーナー手前で単独クラッシュ。これでFCYからSC導入となり、今回もガードレールが大きく破損していたことからこのレース2回目の中断となった。
レースは約1時間後の16時丁度に再開。約2時間の中断のために、ピット作業は2回、Aドライバーは計測ラインを2回以上通過でOKとなった。金丸は42周でピットインしAドライバーである下垣に交代。わずか4周で義務周回をクリアして下垣はピットインし、アンカーの森田に交代した。
この時点でクラス順位は5位までダウンしたが、森田はこの順位を守って16時31分にチェッカー。クラス5位総合11位という結果で最終戦を終え、シリーズランキングは10位となった。
今季は参戦車両をGRスープラの新車に換え、オートポリスでは3位で初表彰台を獲得するなど着実に進歩し収穫の多い一年となった。来季の体制は未定ながら、さらなるステップアップを目指す。
下垣和也
「中断の関係でわずか4周ぐらいしか走りませんでしたが、ちょっとでもミスしたら終わりだなと思って、こんなに緊張するレースはありませんでした。無事につなげることができて良かったです。GT4スープラは3回のレースで走って、少しずつ走れるようになりましたが結構苦戦しました。今まで乗って来たクルマとは全然違う動きをするのでとても勉強になりました。この経験を今後も生かしていきたいと思います」
金丸ユウ
「乗っている時間も待っている時間も長いレースでした。クルマは今年で最も良く仕上がったのではないかと思います。ロング(ラン)のペースも速かったし、結果は5位ですが内容は良かったです。チームは(ST-)Zクラスの経験が少なく毎回手探りでしたが、レースの積み重ねで進化はして来たと思いますしそれが最後のレースにつながりました。熾烈なZクラスでは甘くはないですが戦えるようになったのかなと思います」
森田真心
「今回は最後にギリギリで乗せてもらい、うれしかったです。スタート位置(10位)からすればいい結果になりました。S耐に出るのは今年が初めてだったので、先輩方にいろいろ教わりながらのシーズンになりました。クルマをいかに速く走らせるかというのはもちろん、レースに対する取り組み方というのも一から教わりましたので、そういう意味でもとてもいい経験になりましたし成長はできたのかなと思います」
冨田自然
「今回はレース中断もあって決勝では乗ることができませんでしたが、しょうがないです。今季は目まぐるしい一年でいろんな経験をさせてもらいました。僕も多少なりとも貢献できたことはあると思いますが、まだまだ足りない部分や課題はたくさんあると感じましたので、これからも精進していかないとと痛感しています。金丸選手の走りを見て勉強しまたセット出しもやらせてもらい、ものすごくいい経験になりました」