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投稿日: 2024.12.16 19:32
更新日: 2024.12.16 19:35

TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第5戦鈴鹿 レースレポート


スーパーGT | TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第5戦鈴鹿 レースレポート

DENSO KOBELCO SARD GR Supra
最終戦鈴鹿、躍進で魅せた10位フィニッシュ
〜年間シリーズランキングは7位〜

2024スーパーGT最終戦『SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL』(12/7-8)
鈴鹿サーキット(1周5.807km)
天候:晴れ/晴れ 入場者数:予選1万8500名、決勝2万7000名 合計4万5500名

 12月7日(日)スーパーGT最終戦『SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL』の決勝が行われ、13番グリッドからスタートした関口がオープニングから気迫の走りで5周目には5つポジションアップと躍進し8位浮上と魅せる走りを披露。上位陣に先手を打って最低周回数となる17周を終えて関口をピットに呼び戻すと、素早いピットワークで中山をコースに復帰させるチームワークを見せた。

 スティント序盤に早いペースの後続車両に先行を許し9位にとなったが、拮抗し膠着した展開の中で、中山は粘り強く安定したペースで長くなったスティントを燃費を確認しながらタイヤをマネージメント。最終的には今季締めくくりとなる最終戦は10位でフィニッシュ。ドライバーポイントは1点を獲得しランキング7位(計46点)に、チームポイントは4点を獲得しランキング7位(計64点)となった。

 今季は優勝を含む2度の表彰台を獲得、成長をみせるとともに力強さと魅せる走りで期待の高まるレースを繰り広げた。一方、3戦連続ノーポイントもあり、常に上位に顔を出す安定した成績も望まれる。来季こそ最後までタイトル争いに加わるべく、引き続き、努力の積み重ねを続けていく。

■事前情報

 2024年シーズンもいよいよ『千秋楽』を迎える。今季優勝を含む2回の
表彰台を獲得し、前戦第8戦もてぎでは奮闘をみせたが、6ポイント足らずに惜しくもタイトル争いに残れなかったDENSO KOBELCO SARD GR Supra。最終戦SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINALは、12月7日(土)午前に公式練習、午後にQ1+Q2のタイム合算式の公式予選、8日(日)決勝は12時40分スタート。レースは、300km(52周:約2時間)で争われ、ドライバー交代を伴うピットストップは1回。1人のドライバーの最大運転周回数は34周まで。サクセスウエイトは、すべてリセットされ0kgとなり、各車イコールの真っ向勝負となる。

 冬期を考慮してタイヤの持ち込みセット数は+1のドライ5/ウエット6セットで、ドライのマーキング5セットのうち、Q1用に1セット(A)、Q2用に1セット(B)となり、抽選でどちらかがスタートタイヤとなる。今回、7日(土)キッズウォーク後には同じく延期となった『ファンミーティング』を鈴鹿サーキット内レストランSUZUKA-ZEで行う。

 大勢のファンとともに、また今大会でご協賛社となったHENNGE株式会社さま始め、チーム本拠地に近いため株式会社デンソーさま、株式会社神戸製鋼所さまを筆頭にチームパートナー/ゲストなどの応援者も150名ほど大挙して訪れ、大声援を受けて臨む最終戦。近年好成績を残している鈴鹿であるが、今季3回目の表彰台を優勝で有終の美を飾り、シリーズランキング上位で終えるため、また同陣営のチャンピオン獲得を援護するために、激しくタフな戦いを強いられると予想されるが、脇阪寿一監督のもとチーム一丸となって、意気盛んに勢い良く、活溌溌地に勝利を目指していった。

■公式練習走行

 7日(土)9時15分から開始された公式練習走行は、気温11度/路面温度12度と、これまでレースウイークでは経験のない路気温の中で混走セッションが始まった。まず関口が、クルマの確認のために2周ほど走行。路面状況と低い路気温のため9時43分に本格的な走行を始めた。装着したミディアム系ドライタイヤが中々温まらず、9周目に1分46秒677の9番手タイムをマーク。再びコースインしたところ赤旗中断に。5周ほど確認走行して中山と交代。

 中山は短い時間ながらもクルマとタイヤのフィーリングの確認のためFCYテストを挟みながら走行した。混走セッションは最初に関口がマークした1分46秒677のままで13番手となった。GT500クラスの単独セッションは中山がステアリングを握ってコースイン。同じくミディアム系ドライタイヤを装着してラップを重ねたが10分間の走行時間ではタイヤがしっかりと温まりきらず。1分45秒766の14番手タイムとなった。

 12時15分からのピットウォーク時間帯には、株式会社神戸製鋼所さまが、2012年に当チームのスポンサーを始めて頂いてから今季100戦を迎えたことから執行役員 中森慶太郎さまが登壇、脇阪監督、関口選手、中山選手、KOBELCO GIRLS太田麻美さんとともにGTAから表彰、感謝状の贈呈式が執り行われた。

■公式予選
Q1:中山が僅差のQ1で10番手タイム

 7日(土)13時50分から開始されたタイム合算の公式予選Q1は冬場ということもあって、いつもよりも5分拡大され、気温14度/路面温度24度の快晴の中で開始。午前中、2セットのみしか持ち込んでいないソフト側ドライタイヤを温存して午後の予選にかけた中山。開始3分後にコースインした中山は、ソフト側タイヤを4周にわたってしっかりと温め、5周目の一発アタックに入った。セクター1で28秒587を計時、続くセクター2も17秒319と速い区間タイムで勢いのある走り。セクター3も39秒200と期待の高まる速さ。セクター4で19秒852と纏め1分44秒931秒と速いタイムも僅差のQ1で10番手タイムとなった。

Q2:関口がQ2で12番手、合算では13位に

 7日(土)14時48分のQ2開始時点は、気温14度/路面温度21度と路温が下がり始めた。中山と同じくソフト側ドライタイヤを装着した関口は、残り9分ほどと中山より3分ほど遅くコースイン。チェッカーギリギリで5周目アタックと決めタイヤをウォームアップしていった。5周目セクター1をコンマ2秒ほど削って入り、続くセクター2をコンマ1秒以上削り、セクター3もコンマ4秒削った関口。大きな期待がかかったセクター4ではタイムを大きく伸ばせず19秒852と、全体でコンマ6秒ほど削ってきたが、他車に比べ、あと一歩伸びずに1分44秒318の12番手タイム。Q1同様に僅差となったQ2で、Q1よりタイムを削ったものの、一層の僅差で厳しい結果となったQ2。公式予選合算タイムでは13位となった。

 7日(土)キッズウォーク後に鈴鹿サーキット内レストランSUZUKAZE
にてファンミーティングを開催。約80名のファンに囲まれ、関口選手、中山選手、脇阪監督、近藤チーム代表が出演。KOBELCO GIRLS、SARDイメージガール、WAKO’S GIRLSのレースアンバサダーが彩り、トークショーやクイズ『サード王は誰だ!』『お楽しみクジ』などでファンと一緒に誰もが笑顔いっぱいで楽しいひとときを過ごし、ファンから温かく大きなチカラをもらった決戦前夜となった。

■決勝
ウォームアップ走行

 8日(日)11時10分から20分間行われたウォームアップ走行は、気温12度/路面温度20度。まず関口が決勝へ向けてコースインしたところ、デグナー1つ目の進入で300クラスの車両と接触。右側のラテラルフィンとフロアパネルに損傷を負う痛手を被った。その後メカニックの懸命な修復で走行時間内にコースに復帰。4周ほど確認走行できたが、フロアパネルは交換に至らず完全修復にはならず、クルマにダメージを負ったままの決勝スタートとなってしまうアクシデントとなった。

決勝レース
第1スティント:関口が5周目には8位と5つポジションアップ

 8日(日)気温13度/路面温度21度の中、10分遅れの12時50分から三重県警パレードラン&フォーメーションラップがスタート。低い路温によりフォーメーションラップが1周増やされて2周を行なったのちに、51周で最終決戦が開始された。Q2で使用したソフト側ドライタイヤを装着して、活溌溌地に逆襲の勝利を目指して13番グリッドからスタートした関口が、オープニングから気迫の走りで5周目には5つポジションアップと躍進し8位浮上と関口らしい魅せる走りを披露した。

 1回目のFCY後も、クルマとタイヤのバランスが良く、前を追い立ててチャンスあればと攻め49秒台で走行していたが、300クラスとの巡り合わせやセーフティカーリスクを消すために、上位陣に先手を打って最低周回数となる17周を終えて関口をピットに呼び戻した。

第2スティント:中山が粘り強いマネージメントで10位フィニッシュ

 関口からのインフォメーションでソフト側ドライタイヤの内圧を設定。素早いピットワークで中山をコースに復帰させるチームワークを見せた。スティント序盤に早いペースの12号車に先行を許し9位にとなったが、拮抗し膠着した展開の中で、中山は粘り強く安定したペースで、長くなったスティントを燃費を確認しながらタイヤをマネージメント。2回目のFCYを挟みながらも安定して走行。最終的には今季締めくくりとなる最終戦は10位でフィニッシュ。順位こそ下位であったが2人のドライバーそれぞれのストロングポイントを魅せた最終戦となった。ドライバーポイントは1点を獲得しランキング7位(計46点)に、チームポイントは4点を獲得しランキング7位(計64点)となった。

関口雄飛

「今シーズン1年間、応援をいただき、ありがとうございました! 決勝ではクルマのバランスが非常に良いフィーリングとなって追い上げてポジションアップ。順位こそベストではないですが、自分としては今季の中でも良い走りができました。結果としてはシーズン前に立てた目標には届きませんでしたが、優勝含む2回の表彰台を獲得できましたことは、ご支援ご声援をして頂いた皆様のおかげと感謝申し上げます。今シーズン得られた貴重なデータや経験を次に活かして、オフシーズンで、しっかりと準備して来シーズンに備えたいと思います。引き続きご支援ご声援をよろしくお願い申し上げます」

中山雄一

「最終戦は10位フィニッシュでランキングは7位という結果でした。昨年よりも確実に成長した姿を見せることはできたと思いますがライバル勢はもっと手強かったです。今年も1年間たくさん話し合って、悩んで、言い争って、でもみんなを尊重しあって、近藤代表、寿一さん、関口選手、柏木エンジニア、メカニックのみんな、スタッフのみんなと1年間戦い抜くことができました。開幕戦岡山で2位、第7戦オートポリスでの優勝で存在感をアピールすることはできたと思います。苦しい状況でしっかりと結果を残すことが課題です。今シーズンもたくさんの応援をありがとうございました」

監督 脇阪寿一

「1年間、応援をありがとうございました。長いようで短かった2024年シーズンを最後まで戦い抜くことができましたことはスポンサー各位をはじめ、ご支援/サポートして頂いている皆様、いつも熱い声援を送って頂いているファンの皆様のおかげと深く感謝申し上げます。チャンピオンを獲得されました36号車、トムスの皆様、TGR、TCD、ブリヂストンの皆様、おめでとうございます。開幕前から彼らを追いかけていましたが、その差は大きく、圧倒的強さに、学ぶ事が沢山有りました。シーズンオフにその差を埋めるべく更に精進してまいります。引き続き、皆様の御声援をどうぞよろしくお願い申し上げます」


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