【GRM】Formula NIPPON Rd.8 Sugo　デュバル、再びポール・トゥー・ウィンで有終の美を飾る!!

Formula NIPPON Rd.8 Sugo
27/Sep/2009

L.デュバル、再びポール・トゥー・ウィンで有終の美を飾る!!

　全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの今季を締めくくる第8戦が9月26～27日スポーツランドSUGO（宮城県）にて開催された。既に前戦オートポリスで悲願のドライバーズチャンピオンに輝いたGRMドライバー、ロイック・デュバルだが、同じくチームチャンピオンも決定したNAKAJIMA RACINGと共にこの最後の1戦に挑み、完全燃焼でシーズンのフィナーレを飾った。

　9月26日（土）、清々しい秋空のもと、NAKAJIMA RACING のNo.31に乗り込んだロイック・デュバルは10:00-11:00のフリー走行で、今回導入されたソフトタイヤのチェックを含め、マシンの確認を行い、さらに午後の公式予選に向けてセッティングを煮詰めた。しかし、その段階でロイックは、僚友小暮卓史（1'06.679）に続く2番手のタイム（1'07.046）をマークしながらも、「うーん、マシンはまだ完璧ではない・・・」と納得していない表情だった。

　そして、ノックアウト方式の予選が14:30よりスタート。開始時点の気温は25℃で路面温度は39℃。ここでもQ1からQ3にかけて今シーズン好調なNAKAJIMA RACINGの二人が1番、2番時計を取り合う展開となった。まずQ1ではロイックが先制（31号車1'06.806、32号車1'07.063）, Q2では小暮がそれまでのコースレコードを破る1'06.332というタイムを叩き出すと、ロイックがそれに続く1'06.574をマーク。そして最後のセッション、Q3では1'06.540のトップタイムでロイック・デュバルが今季3度目となるポールポジションを獲得し、小暮が2番手（1'06.635）に就けた。

ロイック・デュバル
「最終戦でPPがとれたのは本当に嬉しい!実は朝からマシンのセッティングがきまらず、セクター1ではリアが不安定になる問題に悩まされていたんです。でも最後のセッションではまとめきれて良かった。タイトル争いのプレッシャーからは解放されましたけど、明日は明日でベストを尽くして最高の結果で終わりたいですね!」

　迎えた決勝日9月27日（日）。前日の陽気から一変し、肌寒い曇り空の一日となった。
　朝のフリー走行（9:45～10:15）では31号車のロイック・デュバルはトップタイム（1'07.679）でセッションを終え、好調な仕上がり具合を改めて証明した。

　そして14:30、気温18℃（路面温度22℃）、微かな霧雨が降り始める中、62周の決勝レースの火蓋がきられた。13台のマシンは全車スリックタイヤでスタート。ポールポジションのロイック・デュバルはやや出遅れ、グリッド2番手にいたチームメイトの先行を許してしまう。小暮に続く2位でレース序盤を進めるロイックのドライビングは冴え、5周目にファステストタイム（1'09.220）をマークする。

　そして、レースが10周目に差しかかる頃になるとコースは雨でスリッピーになって来た。ここでトップの小暮がピットイン。レインタイヤに交換してコースに戻る。この間、デュバルがトップに立った。スリックタイヤのまま巧みにマシンをコントロールするロイックだったが、徐々に濡れはじめた路面に、22周目の最終コーナーで足元をすくわれてたまらずスピン!　コースオフして一瞬周囲をヒヤッとさせたが、ロイックはマシンをコースへ戻した。5番手へとポジションダウンしたものの、次の周にピットインし、ウェットタイヤへの交換と給油を行い戦列に復帰した。

　この時点でロイック・デュバルは5番手。しかし前を行くマシンはスリックタイヤのままで走行を続けていたためラップタイムは徐々に落ち始める。一方、水を得た魚のようなロイックは、速いペースで周回を重ね、トップグループとの距離をぐんぐん縮めて行く。そして36周目、ついにトップに躍り出た!　そこからロイック・デュバルは今シーズンの覇者らしい落ち着いたドライビングを披露し、トップの座を譲ることなく優勝のチェッカーフラッグを受けた。

ロイック・デュバル
「今日のレースを振り返ると・・・いつもどおり素晴らしい（苦笑）スタートでした。レース序盤はオーバーステアで我慢の走りを強いられましたが、雨の状態を見ながらレースを進めていきました。ギリギリまで（スリックタイヤで）頑張っていましたが、もうリヤのグリップが無くなり、トラクションも無くなってコースオフした直後にピットイン。このタイミングがベストで、これが今日の勝因だったと思います。また、チームが一丸となって色々努力してきたことがNAKAJIMA RACINGの強さとしてこのレースで証明できたのも良かったです。僕は8戦中4勝（PP3回）という素晴らしい成績でシーズンを終えられ、シリーズチャンピオンに輝くことができました。チームとホンダ、スポンサー各社、ファンの皆さん、そして僕を長年支えてくれた家族へ感謝の気持ちで一杯です。本当にどうも有難うございました!!」