更新日: 2018.02.23 12:10
桜井孝太郎、GP3テスト初日で総合14番手タイムをマーク
PRESS RELEASE
2011年3月4日
桜井孝太郎選手、ポールリカールGP3合同テスト初日
総合14番手、雨の中では7番手のタイムをマーク。
F1で活躍する小林可夢偉選手に続き、ヨーロッパを戦いの場として見据える若きサムライ、日本人最年少BMWスカラシップドライバー、桜井孝太郎選手(16歳)が、フランスのポール・リカール・サーキットで開催された今季第1回目のGP3公式合同テストに、名門カーリン・モータースポーツから参加しました。
前日の夕方にポールリカール入りした桜井孝太郎選手は、サーキットに到着した直後にそのままGP3シリーズ・ブリーフィングに参加し、慌ただしくGP3ドライバーとしての初仕事をこなしました。カーリン・モータースポーツのスタッフとの自己紹介もそこそこにシート合わせを開始。桜井選手の細かなリクエストに対して、チームは繊細な作業で対応してくれました。その後、雨のそぼ降る中を、担当エンジニアとコースを歩きながら昨年の走行データをチェックし、翌日の走行に備えました。
午前9時から開始された公式テストは全10チーム、30台のマシンが勢ぞろいし、今シーズンの熱気を感じさせるスタートでした。天候は晴れていましたが、前日の雨がコースを濡らし、路面はウェットコンディションからのスタートとなりました。
名門カーリン・モータースポーツのドライバーとしての最初のセッションは、予想以上にスムーズにスタートしました。担当エンジニアとのきめ細かな無線でのやり取りの中でセットアップも順調に進み、ウェットから次第に乾いていく難しいコンディションの中、誰よりも早いタイミングでレインタイヤからスリックタイヤに交換。果敢なアタックを繰り返し、48周をこなして30台中14番手のタイムをマークしました。
午後はドライから逆にウェットコンディションとなり、全車タイムアップはなりませんでしたが、桜井孝太郎選手は午後も積極的に走り込んで36周をこなし、無事テスト初日を終了しました。完全なウェットコンディションの中では7番手タイムをマークし、担当エンジニアからもチームスタッフからも、称賛されながら、無事テスト初日を終えました。
トレバー・カーリン代表のコメント
「孝太郎の今日のドライビングは、まさにグッドジョブ。わずか1年のレースキャリアとは思えないほど、私にはとても印象的でした。無線でエンジニアとのやり取りを聞いていましたが、マシンに対するコメントは想像以上に的確で、表現力も素晴らしい。常に考えながら走っているのが良くわかりました。彼の明るい性格もチームに溶け込む早さもドライバーの能力のひとつです。経験あるチームメイトと比較しても遜色ないタイムをマークしていますし、まだまだ粗削りですが、高いポテンシャルを秘めているドライバーです。明日も無理をさせず、一歩一歩、着実にステップを踏ませたいと考えています」
桜井孝太郎選手のコメント
「変な表現ですが、今日はGP3マシンが前に乗った時より小さく感じました。すべてのタイヤが手足のように感じられるとか、そういうフィーリングです。やはりパワーは強烈で、ハーフウェットの路面では直線でもホィールスピンしてしまうほどですが、滑りやすい路面を走り込むチャンスができたことで、微妙なアクセルコントロールの練習ができたと思います。マシンの限界を試すために何度もスピンしましたが、無傷でした(笑)。
初めて一緒に仕事をしたにもかかわらず、まるでそれを感じさせないほどチームは僕を自然に受け入れてくれました。そういう部分がきっと名門と呼ばれる理由なのではないかと思います。予定周回どおりにピットに入ろうとすると『いいタイムが出たからもう1周いけ!』と励まされたりするうちに、かなりの距離を走り込んだ気がします(笑)。
走行終了後に、チーム代表のトレバー・カーリンさんが『ありがとう。いい仕事をしてくれた』と褒めてくれた時には、ちょっと嬉しくなりました。今年、ステイタスGPと過ごしたニュージーランドでの2ヶ月間のレース経験が、しっかり自分の力になっていることを実感しました。
明日もチームの期待に添えるドライビングができるように頑張りたいと思います」