クルマニュース

投稿日: 2011.09.08 00:00
更新日: 2018.02.16 04:34

フランクフルトでプジョーから2モデルがデビュー


2011年9月 パリ発

フランクフルト・モーター・ショー2011
プジョーから2つのモデルが世界デビュー:

 個性的な外観のディーゼル電気ハイブリッド「508 RXH」と多目的コンセプト・カー「HX1」プジョーが2010年の製品展開でみせた攻めの姿勢は、2011年に入り国際化とブランド・ポジショニングの強化という戦略を得て、その勢いを拡大しています。

 このダイナミックな展開において、プジョーは具体的に次のことを行います。

‐ ディーゼル電気ハイブリッド・テクノロジーを「3008 HYbrid4」に初搭載したのに続き、「508 RXH」
にも採用
‐ 完璧なスタイリングと卓越した環境性能を融合した「HX1」の公開
‐ プレミアム・プラットフォーム・モデル「508」、「3008 HYbrid4」、「RCZ」の展示
‐ 環境に配慮した自動車メーカーの代表格としての立場の再確認
‐ 自動車業界の新たな世界秩序に関するビジョンの提示
508 RXH:
「508 RXH」は、それまでとはまったく異なる3番目の508モデルとして公開されます。

■ 高級志向のトレンドで、プジョーの魅力の高まりを表現
「508」の発売から1年を経て2012年春に登場する「508 RXH」は、それまでの「508」のモデルレンジとはまったく異なります。ディーゼル・エンジンと電気モーターを組み合わせた独自のハイテクハイブリッドシステムと贅沢なトリムを採用することにより、サイズにおいてもビジュアル・アイデンティティにおいても、モダンで独特なプジョーの高級志向レンジを体現しています。その特徴的な外観の印象を強めているのは、個性的なフロント・エンド、広がったウィング、特徴的なデイタイム・ランニング・ライトと、このモデルだけに採用された新しいボディー・カラーです。こうした特別な配慮は、特徴的なインテリア・デザインの方向性においても重要な役割を果たしており、特有のカラーと自然素材との調和を実現しています。トラックを広げ、18インチ・ホイールを採用し、全高を高くしたことで、「508 RXH」は、あらゆる路面に対応できるよう設計された自然な構えに仕上がっています。さらにHYbrid4ドライブ・トレインにより、信頼性が高くインテリジェントな代替バージョンを揃えてします。

■ ディーゼル電気ハイブリッド――かつてないドライビング・プレジャー
 HYbrid4テクノロジーのクロスプラットフォームなモジュール汎用性を例証する「508 RXH」は、プジョー・モデルとして「3008 HYbrid4」に次いで2番目に、ディーゼル電気ハイブリッド動力装置を搭載しています。

 出力は、2.0HDi FAPディーゼル・エンジンと後車軸上の電気モーターとの組み合わせで200bhp。4つの中から選べるHYbrid4モード(オートマチック、「ゼロ・エミッション・ビークル」、スポーツ、4WD)と抜群の燃費効率(複合ドライブ・サイクルで4.0リッター/100km(70.6mpg)、CO2排出量は109g/km)により、「508 RXH」は、かつてないドライビング・エクスペリエンスを求めるドライバーの願いを叶えます。

 プジョーは「508 RXH」のリミテッド・エディションをフランクフルト・モーター・ショーで展示します。アルカンタラ・レザーで内装を施したカレーン・ブラウンの300台には各車番号がふられ、走行の事前予約を開幕時からオンラインで行うことができます。

HX1:多目的コンセプト・カー
 フランクフルトで世界デビューを果たす「HX1」は、1台に最大6人を乗せることができ、型破りなスタイリングで好奇心を測るコンセプト・カーです。その姿は堅牢でスポーティー。新しいブランド・アイデンティティを統合し、たぐいまれな空力的特性を備え、並ぶもののないインテリア・スペースとドライビング・エクスペリエンスを提供します。

 この課題に立ち向かったデザイナーたちは、適応能力を創作の中心に置きました。こうして完成した「HX1」は、環境や走行条件、乗員の好みに合わせて変容可能になっています。空気力学を応用した多くの可動部品がスピードを念頭に置いてデザインされているため、全長4.93mにしては車高が非常に低い「HX1」のたぐいまれなMPVアーキテクチャは、空気抵抗係数(Cd)が0.28と非常に優れています。

 逆向きに開く4枚のドアが、プジョー車のハイエンド・パッセンジャー・コンパートメントの理想形である「HX1」のインテリアへといざないます。エレガンスとモダンさを兼ね備え、天然素材と超ハイテク仕様を組み合わせたその空間は、かつてないインテリア・スペースと独自の「4+2」構成による革新的なモジュール式デザインを乗員に提供。ドライバーには、走行条件に合わせて調整可能なドライビング・ポジションを提供します。

 出力は、前輪を駆動する2.2リッターHDiエンジンと、後車軸に組み込まれた電気モーターとの組み合わせで合計299bhpとなり、またディーゼル電気ハイブリッド・ドライブ・トレインによりHYbrid4テクノロジーならではの機能性を提供します。たとえば4輪駆動で「100%電気」モード、「プラグイン」機能により、航続可能距離は30km(18.6マイル)に伸びます。

 こうして「HX1」は、3.2リッター/100km(88.2mpg)という驚くべき総合燃費を達成するとともに、CO2排出量も83g/kmと非常に低く抑えられています。

プジョー:高級志向のトレンド
 フランクフルト・モーター・ショーの展示会場で、高級を志向したプジョー車への転換を明確に表したプレミアム・モデルにスポットライトを当て展示します。
‐ 2011年前期に欧州での発売で成功を収め(6月末までに57,000台を販売)、8月には中国市場にも投入された「508」は、プジョーがこれまで長年守ってきた領域の1つである大型車でのプジョーの野心を改めて主張しています。
 その魅力的なスタイリング、信頼性の高い環境性能を備えたエンジンの幅広いラインナップ、さらには最先端のテクノロジーを通じて、また快適な車内環境とドライビング・エクスペリエンスにより、「508(サルーンまたはSW)」は、ダイナミックで見識のある理性的なお客様の強い願いに沿ったモダンなレンジを提供しています。
‐ 期待を集めた2010年春の発売以来、「RCZ」スポーツ・クーペはその期待を上回り、欧州で販売されている同じクラスのスポーツ・クーペの中で優位な立場を獲得しています。フランクフルトでは、「RCZ」のダイナミズムが姿を現します。
 リミテッド・エディションの「アスファルト」バージョン。標準の200hpバージョンとは異なり、テルリック・マット・グレーの車体にツートーンの19インチ・ホイールを合わせ、独特の「アスファルト」的特徴を多く備えています。
 出力200bhpの2.0リッターHDiバージョン。2011年の「ニュルブルクリンク24時間レース」では、ディーゼル・エンジン部門で勝利を収めました。現在、ドイツのVLN耐久選手権でディーゼル・エンジン部門のリーダーとなっています。
‐ 「3008」クロスオーバーの需要は引き続き好調です。 販売台数は2011年前期に再び増加し(74,000台)、主にレンジ最高のバージョンに需要が集まっています。
「3008 HYbrid4」の市場投入前でさえ、「3008」と、「5008」のコンパクトMPVによる効果的な補完により、プジョーは競争の激しい「中型車」市場で中心的位置を占めるに至っています。

プジョー:先を行く環境性能
 フランクフルトで展示される「508 RXH」、「HX1」コンセプト・カー、およびプジョースポールが現在開発中の「908 HYbrid4」はいずれも、ディーゼル電気ハイブリッド化という先進技術への取り組みむというプジョーの確固たる意思の表れです。

 実をいうと、プジョーの環境保護への取り組みは、フランクフルトで披露される大きな進歩を土台として、すでに2011年の活動に反映されています。

‐ プジョーは、車両からのCO2排出量の削減に積極的に取り組んでいます。2011年前期に測定したプジョー車モデルの平均排出量は129.8g/kmでした。2010年の測定値131.3g/kmから減少しており、欧州委員会の定める2015年時点での制限値130g/kmも下回っています。
‐ 「3008 HYbrid4」 - 世界初のディーゼル・ハイブリッド世界初のディーゼル・ハイブリッド車を2011年後期に発売することで、プジョーは、環境に優しい機能とドライビング・プレジャーにおいて他を寄せ付けないラインナップを提供します。
「3008」クロスオーバーでは、前輪を駆動する出力163bhpの2.0HDi FAPディーゼル・エンジンと後車軸上にある出力37bhpの電気モーターとのハイブリッド化により、4輪駆動、最大出力200bhp、「ゼロ・エミッション・ビークル」モード、および平均燃費3.8リッター/100km(74.3mpg)(CO2排出量99g/km)を通じて、かつてないドライビング・エクスペリエンスを実現します。この平均燃費は、同等の出力での比較で内燃エンジンよりも35%低くなっています。
– e‐HDi、マイクロハイブリッド・テクノロジー2011年前期、革新的なe‐HDiテクノロジーが508と新型308に採用されました。この次世代のストップ&スタート・システムは、アーバン・ドライブ・サイクルで燃費を15%近くも向上させます。 2011年後期には、「3008」、「5008」と「Partner」(バンとティピー)にも搭載されます。
 e‐HDiは、1.6リッターHDiユーロ5エンジンと、ストップ&スタート・システム機能を提供するリバーシブル・オルタネーターを組み合わせています。また、ストップ&スタート・システム機能を補完するために、減速時のエネルギー回収システムと、始動時に追加電力を供給するハイブリッド・バッテリーを備えています。

‐ 電気:2輪駆動または4輪駆動・・・
 「iOn」は、企業や個人向けにデザインされた、電気のみで走行する最新世代の市街地向け電気自動車です。リチウムイオン・バッテリーが64hpの電気モーターに電力を供給し、最高速度130km/h(80mph)と航続距離150km(93マイル)を実現。欧州で数々の賞を獲得して注目を浴び、注文台数は2011年6月末時点で2,000台を超えています。
 フランクフルト・モーター・ショーの展示会場では、プジョーのスクーター「e‐Vivacity」も展示され、都市部での「ゼロ・エミッション」移動への新たな期待に応えます。電気のみで走行し、実用的でモダン、直観的で敏捷な「e‐Vivacity」は、コンパクトな次世代リチウムイオン・バッテリーの採用により、航続距離60km(37マイル)と平均エネルギー・コスト€ 0.4/100kmを実現しています。
 しかしそれだけではありません。プジョーにとって「電気」は「力強さ」をも意味します。「EX1」のコンセプトはこのようにして生まれました。2台で合計出力340hpの電気モーター、4輪駆動、空力的特性に極めて優れた軽量構造を備えた「EX1」は、力強いドライビング・エクスペリエンスのためにデザインされた、特別な2シーター・ロードスターです。
「EX1」はすでにフランスやドイツ、中国で、有効な加速記録をいくつも樹立または更新しています。自動車の新たな世界秩序:プジョーは一歩先を行く新たに浮上しつつある移動性要件を見越し、これに応えるべく、プジョーは、自動車の新たな世界秩序を打ち立てるという課題への具体的対応とともに、新しいビジョンを紹介しています。
‐ 「Muバイ・プジョー」は“新世代の"レンタル・システムです。利用者は車を所有しているかどうかに関係なく、プジョーの自家用車、商用車、スクーター、自転車、アクセサリを好きな期間レンタルできます。電気自動車も加わってさらに車両の選択肢が増えたことや、使い勝手がよく、料金も手ごろであることから、「Muバイ・プジョー」の利用者は欧州8か国ですでに8,000人を超えています。
プジョーはMuの拠点を年間75か所設置し、2013年までには欧州全土で300か所に増やしたいとしています。
‐ フランクフルトでは、プジョーは欧州全土を対象とするオンライン・サービスを展示します。プジョー・コネクトには3つの特徴があります。緊急時に通報を行うプジョー・コネクトSOS、万一の車両故障時にサポートを行うプジョー・コネクト・アシスタンス、複数車両の管理サービスを提供するプジョー・コネクト・フリートです。プジョー・コネクトは、ほぼすべてのプジョー車モデルにオプションまたは標準で装備され、第3の安全におけるプジョーの優位性を強めています。
 第3の安全においてすでに世界をリードしているプジョーの2011年の目標は、600,000台以上の車両に緊急通報装置を装備することです。
‐ プジョースクーターは世界最長の歴史を持つ電動二輪車メーカーです。2010年の時点では欧州で4番手に位置していました。野心的な開発計画を遂行中であり、50~500ccで22モデルを取り揃えています。 2011年には、電動スクーター「e‐Vivacity」と125ccの「CityStar」を発売します。
‐ プジョーにとって、自転車は120年におよぶ情熱の歴史を表すものです。プジョーサイクルの新レンジは50以上のモデルを取り揃え、幅広い要件に応えます。
プジョー・デザイン・センターからの限定的解釈としてフランクフルトで展示される「デザイン・ラボ DL‐121」は、限定された製造連のコンセプト・バイクです。銅張り仕上げが施され、サイクリングの世界に新たな次元を加えています。アリュール・レンジの「e‐バイク AE‐11」は、革新的なソフト・フィールと非常に信頼性の高いパナソニック製リチウムイオン・マンガン12Ahバッテリーで、走ることの楽しみを提供します。

2011年は「加速」を重視
2011年前期、このダイナミックなアプローチのおかげでプジョーは次のことを実現しました。
‐ 記録的な世界販売台数(1,091,000台)の達成と国際化の加速
‐ 「508」の発売を欧州で成功させ、さらに中国市場にも投入
‐ 新型「308」が非常に高い評価を受ける中、市場の中心でレンジを更新
‐ 製品レンジ全体でのカーボン・フットプリント(CO2排出量)のさらなる削減
‐ 非常に革新的で他に類を見ないモビリティ・システム、「Muバイ・プジョー」の普及加速


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