スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.11.11 17:43
更新日: 2019.11.11 17:47

31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート


スーパーGT | 31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート

2019 AUTOBACS SUPER GT
ROUND 8 ツインリンクもてぎ
開催地:ツインリンクもてぎ(栃木県)/4.801km

11月2日(予選)
天候:晴れ
コースコンディション:ドライ
観客数:2万500人

11月3日(決勝)
天候:曇り
コースコンディション:ドライ
観客数:3万5500人

苦戦が続いた2019シーズン。この経験を絶対に今後に結びつける!

 全8戦で争われるスーパーGTは、これがついに最終戦。シリーズ第8戦が『MOTEGI GT 250km RACE』としてツインリンクもてぎで開催された。今年もaprは引き続き2台体制で挑むが、マシンをTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV(ZVW52)にスイッチ。

 駆動方式をミッドシップからFRに改め、さらにハイブリッドシステムはそのままに、5.4リッターのV8エンジン、2UR-Gを新たに搭載する、『#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT』を嵯峨宏紀選手と中山友貴選手に託している。タイヤは引き続きブリヂストンを使用する。

 スポーツランドSUGOで行われた第7戦は、Q2進出がかなって12番手から決勝に臨んだものの、オープニングラップの追突によって最後尾まで後退。それでも着実に追い上げていったものの、またしても気まぐれな天候に翻弄されて21位という結果に終わっている。

 今回の舞台であるもてぎは、ストップ&ゴーの繰り返されるレイアウトで知られ、タイヤよりブレーキに負担を強いる。レースは通常より50km短い250kmで競われることもあり、そのあたりのマネージメントが大きなカギと言えそうだ。

公式練習 11月2日(土)8:50~10:25

 あたりはすっかり秋めいているものの、陽気としては11月とは思えぬほどのコンディションでの走行開始となった。公式練習開始時の気温は14度、路面温度は20度。今回は中山選手が中心となって、周回が重ねられていくこととなっていた。

 まずは予選シミュレーションを行い、早々に1分48秒462というセッションのベストタイムを記録した後、決勝に向けたセットアップ、タイヤ選定を進めていくことに。前回のレースでつかんだ方向性を確認するため、今回も大胆なセット変更を何度も重ねていく。そのつど改善の傾向にあったことから、決勝に対しては確実な手応えが得られるようにもなっていた。

 1時間半ほど経過し、GT300クラスの専有セッションに突入したところで、ようやく嵯峨選手に交代。公式練習そのものでは2周のみの走行となったが、続くサーキットサファリにはノンストップで周回を重ね、1分50秒661を記録することとなった。

#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)
#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)

公式予選Q1 11月2日(土)14:00~14:15

 今回のQ1担当は中山選手。計測開始と同時に#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはピットを離れていく。コンディションとしては気温が19度、路面温度が25度と、公式練習の終盤とほぼ変わらず。

 入念にウォームアップを行った後、いよいよアタック開始となった中山選手。セクタータイムでは自己ベストを更新しながら、あとは最終コーナーを回るだけとなったのだが、そこにスピンを喫し、反対方向を向いている車両があったからたまらない。

 正面衝突を回避するため、やむを得ずアクセルを抜いたことで、渾身の走りも1分50秒327に留まり、なおもアタックを重ねた中山選手ではあったが、すでにタイヤはピークを過ぎており、1分48秒648をマークするのが精いっぱい。そのため、27番手に留まって前回に続いてのQ1突破は果たせなかった。

ピット前で待機するTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTの2台
ピット前で待機するTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTの2台

■予選日コメント
嵯峨宏紀選手

「今回は中山選手中心のプログラムだったので、公式練習を見守っていましたが、やっぱり厳しいのは間違いないですね。ストップ&ゴーのコースでは、どうしても今まで出てきた問題がいちばん出やすいので、ある意味予想はしていましたが、想像以上でした」

「明日に向けて、少しでもいい状態を作れるよう、テストのためのレースになってしまうかもしれませんが、ひとつでもいい形で、来年につながるレースができたらいいな、と思っています」

中山友貴選手

「公式練習で自分たちが思ってやってきたことが間違っていないという、ある程度方向性も分かってきて、予選に向けてさらに改善しようと、大きく変更して臨んだんですが、思った方向に行かず。むしろバランスが少し悪化してしまって、タイムが伸びませんでした」

「問題点としては分かっているので、後はどう改善していくかにつきますし、明日はレースなのでクルマのセットアップも変わってきます。問題点をしっかり修正して、なんとかレースでいいところを見せられたら、と思います」

金曽裕人監督

「まだセットアップを煮詰めきれていないので、公式練習ではそこに集中してやっていました。基本的にはブレーキサーキットは初めてで、このサーキットは特殊なので、合わせ込むために時間を取っていました」

「今回も2台でお互い違う方向性を見ていこうというなかで、31号車の行った方向性が間違いだったのと、あとは予選でベスト~ベスト~ベストで来ているときに、前のクルマがスピンするという不運。それを回避するのに大きなタイムロスをして、その後はタイヤのピークは過ぎていました。あれがなければ、ギリギリQ1を通過できたかも知れません」

「でも、しっかりしたデータ取りを、来年に向けたことを今はやっているので、大胆に振っているのはそういうことなのです。明日もグリッドに着いてからでも、いろいろやっていくつもりなので、前進あるのみです」


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