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投稿日: 2021.10.23 21:04

TGR TEAM ZENT CERUMO 2021スーパーGT第6戦オートポリス 予選レポート


スーパーGT | TGR TEAM ZENT CERUMO 2021スーパーGT第6戦オートポリス 予選レポート

2021 AUTOBACS SUPER GT Report

AUTOPOLIS GT 300km RACE
第6戦 オートポリス

ZENT CERUMO GR Supra
#38 立川祐路/石浦宏明

◆10月23日(土) QUALIFY
公式予選結果 10位

 2021年のSUPER GTも終盤戦。迎えた第6戦の舞台は、大分県日田市のオートポリスだ。2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催されなかったこともあり、九州のファンにとっては待望の開催となるレース。直前に阿蘇山の噴火もあったが、無事にレースウイークを迎えた。

 ただそんなシーズンだが、TGR TEAM ZENT CERUMOにとっての2021年は、これまでまったくチームが期待したものとはほど遠い結果が続いてしまっている。再浮上のきっかけは少しずつ掴みながらも、なかなか結果として残らない。まわりのライバルたちが得点を重ね、シーズンで最も重いサクセスウエイトを積む第6戦は、まだウエイトをそこまで積んでいないTGR TEAM ZENT CERUMOにとってもチャンスのレースでもある。

 しかし、そんなチャンスのレースウイークではあるが、ZENT CERUMO GR Supraは不利な条件を負っている。それは、前戦の第5戦SUGOで発生したトラブルのため、シーズン3基目のエンジンを積むことになったことによる。SUPER GT GT500クラスでは、規定によりシーズンで使用可能なエンジンは2基まで。3基目の使用は、決勝レース中に5秒のペナルティストップが課せられる。ZENT CERUMO GR Supraは、今回レース前からペナルティが決まっている状態なのだ。

 とはいえこのオートポリスはピットレーンの長さも短く、ロスタイムは比較的少ない。また荒れる展開になることも多く、十分上位進出は可能でもある。もちろんそのためには、まずは予選から速さをみせておくことが大事。TGR TEAM ZENT CERUMOは10月23日(土)の公式予選に向け、TCDの協力も得ながら改良を施したセットアップを煮詰めるべく午前9時15分からの公式練習に臨んだ。

 ZENT CERUMO GR Supraのステアリングを握りコースインしたのは立川祐路。爽やかな晴天に恵まれたものの、やや風が強いコンディションのなかピットインを繰り返しつつ、セットアップを確認していった立川は、途中GT300車両のストップによる二度の赤旗中断をはさみながらラップを重ねたが、わずかにオーバーステアの症状を訴える。

 立川は26周を走りピットにZENT CERUMO GR Supraを戻すと、石浦宏明に交代。無線からのコメントを聞くと、オーバーステアの症状も軽減している様子だ。終盤、石浦はタイムアタックのシミュレーションを行い、1分32秒780をマーク。「ミスがあった」という石浦だったが、それでも首位からは僅差の8番手につけた。フィーリングは上々だ。

 インターバルとGT300クラスのQ1をはさみ、迎えた午後2時28分からの公式予選Q1。ZENT CERUMO GR Supraは石浦がステアリングを握り、セッション残り6分というタイミングでコースイン。2周を費やしタイヤを温め、Q2に控える立川に繋ぐべくアタックを展開していく。

 ただ、午前とは異なるタイヤでのアタックのなかで、一度は消えていたかと思われていたオーバーステアの症状が再び出てしまう。グリップ感が少ない苦しいなかでのアタックとなってしまった石浦のベストタイムは1分32秒782。Q2進出に必要な8番手には届かない、10番手で予選を終えることになってしまった。

 エンジン交換によるペナルティストップ5秒というハンデもあるなかで、後方からの追い上げはやはり苦しい。しかし攻めた結果が故の結果であり、攻めなければ得られるものはない。それにレースでもまだまだ作戦によって勝ち抜くことも可能だ。長いトンネルを抜けるべく、TGR TEAM ZENT CERUMOは10月24日(日)の決勝レースに挑戦していく。

ZENT CERUMO GR Supra
ZENT CERUMO GR Supra

ZENT CERUMO GR Supra
ZENT CERUMO GR Supra
立川祐路と石浦宏明
立川祐路と石浦宏明

ドライバー/立川祐路
「公式練習はトラフィックもあり、僕のドライブ中はなかなか良いラップがとれなかったのですが、クルマの感触を確かめながら走りました。その時は若干オーバーステアを感じていたのですが、その点を修正していき、石浦選手に交代しました。その後は悪く無さそうなフィーリングだったので公式予選も期待していたのですが、やはりわずかにオーバーステアだったようで、Q2進出はなりませんでした。オートポリスはタイヤに厳しいコースで、予選どおりの結果にはならないことも多いので、クルマをレースに合わせることができれば追い上げることもできると思います。一方で前戦のエンジントラブルでペナルティストップがある状況なので、これを跳ね返すのは並大抵のことではありませんが、なんとか上位進出ができるように頑張っていきたいと思います」

ドライバー/石浦宏明
「今回ペナルティストップもあるということで、新しいトライも行っています。ただ、それに合わせ切れなかったところがあるかもしれません。公式練習ではわずかにミスもあったとはいえ、トップタイムに近い速さがありましたが、午前のタイヤと午後のタイヤでの違いに対しての合わせ込みが裏目にいってしまったような印象もあります。予選アタックではグリップ感が全体的になかったです。今回はいろいろなヒントを集め、次に繋げなければいけません。トライをしていることは無駄ではないので、今後に繋がるように進め、明日は明日で良いレースができるようにしたいと思います」

村田淳一監督
「今季も6戦目になりますが、なかなかうまく噛み合わないシーズンが続いています。それが予選日にも出てしまったような印象ですね。今回は前戦からペナルティストップは受けるもののエンジンを換え、TCDさんに協力してもらいながらセットアップなどもテコ入れしてきたのですが、その点が攻め過ぎたのか、公式練習ではタイムがある程度出たものの、もう1種類のタイヤでは特性でオーバーステアが出たり出なかったりがあったようで、その点をフォローしきれなかったのが予選で悪い方向に出てしまいました。とはいえデータもあるので、明日の決勝に向けてしっかりと確認をして、是正していきたいと思います。この時季のオートポリスのレースは、タイヤのピックアップなどもあるので、その症状をなるべく抑えるようなクルマに仕上げ、ペナルティを跳ね返せるように頑張っていきたいと思います。この苦しい展開のなかで、我々に何ができるかをしっかりと考え、奇をてらった作戦ではなく、やれることをやっていくことが終盤戦に向けても大事だと思っています」

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