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投稿日: 2017.05.23 15:52

ヤマハ MotoGP第5戦フランスGP レースレポート


MotoGP | ヤマハ MotoGP第5戦フランスGP レースレポート

Monster Yamaha Tech3
J・ザルコ選手談(2位)

「素晴らしい結果。喜びを表す言葉はいろいろありますが、今日はとにかく”Great!”ということだけです。ソフト・コンパウンドのタイヤを履いてコンディションは完璧でした。ペースには満足できましたし、レースをリードするのは最高の気分でした。心のなかではカタールのことがフラッシュバックしたこともありましたが、やはり、今日はあのときよりも、すべてにおいて優っていたと思います。7周目でビニャーレスに抜かれたあとは、順調に彼について行くことができました。彼は確かに速かったけれど、それが僕を表彰台まで導いてくれたのだと思います。ロッシもまた、とても強かったです。あの時点では3位でも十分に素晴らしいと思っていましたが、ル・マンはコースがタイトでバトルが難しいので、もしも彼らふたりが争えば、何かが起きるかもしれないという気持ちもあったのです。そしてそれが現実になってしまいました。結果はまさに”Super”。とても楽しい一日でした。観客たちが大歓声をあげ、大きなエネルギーが生まれていました。あの時はあまり感じていませんでしたが、今になれば、彼らが僕をあそこまで引き上げてくれたんだと思います。
この瞬間を楽しむべきでしょうね。僕はルーキーで、今の僕にとって最も大切なことは、レースを完走してポイントを集めることです。そして今日は20ポイントを獲得することができました。それはとても素晴らしいことなんです。今を大切にし、一戦一戦をエンジョイします。だからこの2位がランキングでも役に立つとするなら、それを喜んで受け入れますよ」

ヨハン、ザルコ
ヨハン、ザルコ

「最終的には、とてもいい一日になりました。とくにヨハンの2位獲得はとてもうれしいことです。僕は、昨日の予選で苦戦してグリッド5列目。でもペースはそれ以上に良かったこともわかっていました。後方からのスタートだったので、序盤は厳しい状況でした。パスはもちろん、リズムを組み立てていくにも予想以上に時間がかかってしまいました。それでも、ひとたびリズムをつかんだらラップタイムも順調に向上していったんです。今の僕がするべきことは、自分自身を見直して、今回のような後方からのスタートを避けるにはどうしたらいいのかを分析、検討することだと思っています。ウイークの初めから終わりまで、もっと強さをキープしなければなりませんし、決勝序盤のペースも上げなければならないでしょう。そのなかでも今回はポイントを獲得し、良い形でウイークを終えることができたと思っています」

H・ポンシャラル、チーム・マネジャー談

「ついにフランスGPが終わりました。そして、誰もが思っているように、私はとても感動し、同時に少し緊張もしています。それはヨハンも同様でしょう。最終的には、われわれが考えていたよりも、ずっと良い形でレースは進んでいきました。ヨハンはいつものように好スタートを切り、見事なペースで最初の6ラップをリード。これはライダーにとっては最高の気分でしょう。われわれはフロント、リアともにソフト・コンパウンドを選択していたため、正直に言えば、少し不安もあったことを認めなければなりません。それに対して最大のライバルとなるファクトリー・ヤマハは、前後ともミディアムを履いていました。昨日までは雨もあって路面温度が上がらなかったので、今日初めて高温を経験し、とくにレース後半は未知の世界と言ってもいいものでした。だからマーベリックがヨハンをパスしたときは、少しほっとしたんです。そうなればヨハンは、マーベリックのどこが速いのか、タイヤの状態はどうなのか、そして、ついて行けるのか、あるいは逃がすべきなのかをしっかり観察すると思ったからです。レースが三分の二ほど終わったころには4番手との差が開き始めて状況が少し好転しました。バレンティーノは近づいていたものの、表彰台の可能性がラップごとに高くなっていきました。その後、後半で速さを見せたバレンティーノが抜いていきましたが、ヨハンは彼に挑戦しようとはせず、ただひたすら、マシンを無事にゴールまで持ち帰り、初めての表彰台を獲得することだけを考えていたんです。その間にも前方では激しいバトルがあり、不運にもバレンティーノが転倒してしまいました。これでヤマハの表彰台独占の夢はついえてしまいました。しかし500勝は達成され、今晩はそのお祝いとともに、われわれはヨハンの表彰台を喜ぶでしょう。しかしその一方で、やはりバレンティーノのリタイアは非常に惜しまれます。
一方のジョナスは、とてもよく頑張ってポジションを挽回しましたが、私としてはやはり少し残念です。レース後半、彼は非常に好調で、ヨハンと同等のペースで走り、そしてときにはそれ以上の速さも見せていました。しかし序盤での遅れが響いてしまいました。このようなことが、これまでにも何度かあったのです。スピードは十分に持っているのですから、今後はこの問題を解決していかなければならないでしょう。とは言えこのふたりと、Monster Yamaha Tech3のスタッフ、そして応援してくれた大勢のファンのおかげで、生涯、忘れえない素晴らしい週末になったことは間違いありません」


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