更新日: 2018.04.11 16:38
全日本ロード:チームHRCの高橋巧、レース2のアクシデントの際「ツナギにタイヤ跡があった」
■予期せぬアクシデントで戦線離脱。レース2は優勝争いに加われず
レース1で「ワークスライダーとしての最低限の仕事はできた」と語った高橋は、事前テストに参加できなかった分もあってかこの週末、セッションごとにさまざまなトライをしていたという。もちろんレース1の内容も、翌日のレース2につなげるものでもあったに違いない。
しかし、高橋とチームHRCの全日本開幕戦レース2は思いがけない形で優勝争いを逃すことになる。日曜に行われたレース2は、レース1とは打って変わってドライコンディション。高橋は4番グリッドからのスタートだった。
スタートから飛び出した野左根航汰(ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム#5)と中須賀のヤマハ勢ふたりを3番手で追っていた高橋だが、オープニングラップの2コーナーで、後続車との接触によりマシンからサイレンサーが脱落するアクシデントが発生。緊急ピットインを余儀なくされた。
「スタートも悪くはなかったと思いますが、2コーナーで後ろから強い衝撃があり、立ち上がってマシンを確認したらサイレンサーがないことに気がつき、ピットインしました。ツナギにはタイヤ跡がついていました」と、高橋はそのときの様子を振り返る。
マシン修復後、高橋はコースに復帰したものの、すでに上位争いをするには程遠い位置となっていた。それでもホンダのワークスマシン、ホンダCBR1000RRWのデータを少しでも多く残すべく最後までレースを戦い、27位でチェッカーを受けた。
「現状のマシンを知る意味でも、データを残すためにも最後まで走りきろうと思いました。結果をしっかりと残せなかったことは残念です」
結果的にはヤマハの中須賀が開幕戦レース1、レース2ともにポール・トゥ・ウインで2連勝。とはいえ残りはまだ11レース、長いシーズンが幕を開けたばかりだ。高橋は前を見据えている。
「シーズンは始まったばかりなので、しっかりと取り返していけるように挑んでいきます」
次戦は4月21~22日、鈴鹿サーキットでの開催だ。強さを取り戻した中須賀と、ディフェンディングチャンピオンの速さを見せる高橋の勝負、そしてホンダとヤマハのワークス対決がより際立つことになるかもしれない。