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投稿日: 2019.02.27 14:57
更新日: 2019.02.27 15:17

タイトルに向け前進するスズキ。懸念材料はデータ収集【イギリス人ライターのMotoGPオフテスト分析】


MotoGP | タイトルに向け前進するスズキ。懸念材料はデータ収集【イギリス人ライターのMotoGPオフテスト分析】

 リンスは、素早くコーナリングができ、より早く加速できるシャシーをとても気に入っている。馬力における少々のハンディキャップを埋め合わせるには良いやり方だ。

「僕たちのアドバンテージはコーナリングとコーナースピード、それに加速時の優れたトラクションと、低い回転数からの素晴らしい加速だ」とリンスは語る。

「優れたトラクションは常に重要だ。特にレース距離を走るときはね。なぜならトラクションがあれば、タイヤ寿命がもつし、ホイールスピンもそれほど起こらない。だからタイヤを傷めないですむ」

2019年型GSX-RRに好感触のアレックス・リンス
2019年型GSX-RRに好感触のアレックス・リンス

 また、スズキはブレーキングの安定性を改善するために多くの時間を費やしている。

「これはとても重要なことだ。今ではコーナーへ進入するときは完全にバイクをストップさせる必要があるからね」とリンスは付け加えた。

「でも僕たちはバイク全体を改善しようとしている。上位でレースをするためには完全なバイクが必要だからだ」

 スズキにはまだ対処していないハンディキャップがひとつある。データ収集だ。スズキはたったふたりのライダーでレースを行う。データがこれまで以上に貴重となっているときに、ホンダ、ヤマハ、ドゥカティ、KTMと比べ半分のデータしか得ることができない。

 シュワンツでさえ、グリッド上に他にスズキのライダーがひとりしかいないことで、ホンダ勢とヤマハ勢を倒すチャンスが損なわれたと不満を述べていた。もしスズキが本当にMotoGPタイトルを獲りたいのなら、彼らは検討を重ねて、サテライトチームにバイクを与えるべきだ。マークVDSの離脱によって空く枠を利用できるだろう。


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