更新日: 2020.07.11 11:07
MotoGPの軌跡(8):Moto2から昇格した大型ルーキー、マルク・マルケスがデビューシーズンにタイトル獲得の偉業
2014年シーズンよりMotoGPクラスは全車に共通ECU(エレクトリック コントロール ユニット)の使用が義務付けられることになり、ファクトリーオプションと、オープンの2クラスのマシンが混走となった。オープンにはホンダの市販レーサーRCV1000Rが投入、ヤマハは前年度モデルのYZR-M1をリースパッケージとして供給した。
MotoGPクラス2年目もマルケスは数々の新記録を樹立。開幕戦から10連勝を達成。シーズン通算13勝、13回のポールポジション獲得など、MotoGPクラス2連覇を21歳237日の至上最年少記録で達成する圧勝ぶりだった。
ロッシはシーズン序盤からコンスタントに表彰台圏内でフィニッシュ、サンマリノGP、オーストラリアGPと2勝を記録。マルケスとも何度もバトルを繰り広げるなど、ヤマハ復帰2年目で、強いロッシが戻り、ランキング2位を獲得した。
ロレンソは2014年シーズン前半戦は歯車のかみ合わないレースが続いた。第2戦アメリカズGPではまさかのジャンプスタート、マルケスとのバトルとなったレースでも、シーズン前半は本来の勝負強さを発揮できないレースが見られた。しかし、第14戦アラゴンGPでシーズン初優勝を記録した後は、第15戦日本GPでも連勝。ランキング3位でシーズンを終えた。
ペドロサはシーズン前半戦はコンスタントに表彰台を獲得。第4戦スペインGP後に受けた腕上がりの手術の影響が見られたが、第7戦カタルニアGPではマルケスを最終ラップまで追い詰めた。そして、第11戦チェコGPではマルケスの連勝にストップをかけ、ランキング2位をキープしていた。しかし、シーズン後半の転倒ノーポイントでランキング2位争いから後退、ランキング4位でシーズンを終えた。
マシンのレギュレーションの優遇措置を受けたドゥカティのアンドレア・ドビジオーゾはランキング5位。予選では優遇措置であるワンランクソフトのタイヤのメリットを生かして、フロントロウに並ぶなど活躍を見せたが、2回の表彰台に留まり、4強の一角を崩すことはできなかった。
オープンのRCV1000Rで参戦した青山博一(ホンダ)はアラゴンGPの8位をベストリザルトに18戦全戦で完走、17戦で入賞し、ランキング14位を得た。