更新日: 2020.11.23 02:39
MotoGP:オリベイラがポール・トゥ・ウインで2020年最終戦を制す。新王者ミルは完走ならず/第15戦ポルトガルGP
残りが7周になるころには、4番手のP.エスパルガロも単独走行となり、5番手のヨハン・ザルコ(エスポンソラーマ・レーシング)が9番手までのライダーを率いる展開。残り5周の1コーナーでは複数台によるオーバーテイクが繰り広げられ、ザルコは一気に8番手に後退。ドヴィツィオーゾが5番手、そして中上が6番手に浮上した。中上はその翌周にドヴィツィオーゾを交わし、5番手にポジションを上げている。
中上は残り2周で4番手のP.エスパルガロに1秒差、さらに最終ラップに入るころにはその差は1秒を切るまでになり、P.エスパルガロを猛追する。
最終ラップには2番手のモルビデリに対し一定の差を保ち続けてきた3番手のミラーが、モルビデリをオーバーテイク。前戦バレンシアGPの最終ラップで優勝争いを展開したふたりが、最終戦ポルトガルGPの2番手争いでも最後に火花を散らした。
そしてオリベイラは、一度もトップを譲ることなくそのまま先頭でチェッカーを受け、母国グランプリでポール・トゥ・ウイン。オリベイラにとって2020年シーズン2勝目を挙げた。
2位フィニッシュを果たしたのは、最終ラップでモルビデリを交わしたミラー。モルビデリは3位でフィニッシュし、リンスが15位でレースを終えたことで、モルビデリがチャンピオンシップのランキング2位を獲得。リンスはランキング3位となった。
4位はP.エスパルガロ。5位はレース終盤に追い上げを見せた中上。11番グリッドからスタートし、4位のP.エスパルガロに約0.7秒差にまで迫った。
そして、来季はMotoGP参戦を“休止”するドヴィツィオーゾは6位でフィニッシュ。クラッチローは、フル参戦ライダーとして最後のレースを13位で終えている。そして、ヤマハのファクトリーチームライダーとしてラストレースとなったバレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は12位フィニッシュだった。
こうした結果により、コンストラクターズタイトルはドゥカティが獲得し、ライダー、コンストラクター、チームの3冠を目指したスズキはリンスが15位、ミルがリタイアとなったことでランキング3位。7月からスタートした2020年シーズンは、このポルトガルGPで締めくくりを迎えた。