更新日: 2020.12.25 20:04
MotoGP:ホンダ「物事が正しい方向へ進まず非常に困難なシーズンに」/2020年シーズン振り返り(4)
■アルベルト・プーチ:レプソル・ホンダ チームマネージャー
「正直に言って、過去数年にわたってほぼすべてのレースで優勝してきたチームとしては、今年果たすつもりだった勝利がまったくないということは明らかに良い結果ではない。我々にはシーズン始めのマルク(・マルケス)の問題があり、物事が正しい方向へ進まず、非常に困難なことになった。ある時点で我々は、彼が今年競争力を発揮したりレースをしたりすることができないかもしれないと理解していた」
「一方で我々にはルーキーのアレックス(・マルケス)がいたが、マルクの代役にはテストライダーを招集しなければならなかった。1年の序盤はアレックスにとって本当に厳しいものだった。だが中盤になると突如として彼が大きな一歩を踏み出した。そしてトップライダーたちから3秒遅かったテストライダーも突然、速さを出すようになった。もちろんこれは我々が慣れている状況ではなかったが、物事がそういうことになったら、進むしかないのだ。永久に続くことは何もない。とにかく将来に向けてより理解を深めるために、バイクにできることをしようとした。それが我々がやってきたことだ」
「ホンダとライダーにとって終わりのない話だが、我々には時にバイクを人々が信じないようなポジションに置くスーパーライダーがいることは明らかだ。だが今年アレックスがこのバイクでやったことについては、それほど不満があるわけではない。すべてのマニュファクチャラーがそうであるように我々にも欠点があるが、我々はそれに取り組もうとしている。来年のエンジンは凍結されることになっているが、我々は歓迎する。我々には将来の方向性があると考えているからで、アレックスは来年はさらに経験を積むだろう。マルクは復帰するし、戦う準備ができるだろう。そしてポルがKTMでの長年の経験を携えて加入する。彼は我々が強くなれるように初日から手を貸してくれると確信している」
■マッシモ・リボラ:アプリリア・レーシングCEO
「2020年は大きな期待とともに始まった。バイクは2019年とそれ以前から一歩踏み出したものであり、新しいバイクであったので、走行距離が必要だった。新型コロナなどの点で今年は完璧な年ではなかったが、我々は改善を果たし、ライバルに対しては数秒のところまで迫っているから、かなり前進することができた」
「大きく離されている状態から、パフォーマンスを伸ばす最初の時期が楽なのは明らかだが、今ではいっそう難しくなった。今年のレースは楽しい。前回のレースで我々は9位でフィニッシュし、1位とは15秒差だった。昨年は9位でフィニッシュして1位とは33秒差だった。それが今シーズンの平均だ。だから今はレースをさらに楽しめる。ショーは明らかに良いものになっているし、我々はメインのグループに近づいている。それは落胆するようなことではなく、むしろ後押しになっている。なぜなら我々は近づいており、最後の一歩が必要なだけだからだ」
「安定性が重要だ。ブラッドリー(・スミス)は今シーズン良い仕事をしている。彼はテストライダーになるはずだったが、レースをするとアレイシ(・エスパルガロ)にどんどん近づいていった。今後は来年に(ロレンツォ・)サバドーリに優れたテストライダーになるためのチャンスを与える」