更新日: 2021.09.15 08:28
【レースフォーカス】クアルタラロ、リヤタイヤの問題で後退するもチャンピオンシップのために得た8位/MotoGP第13戦
アラゴンGPでは、ビニャーレスがアプリリア機を駆ってコース上に舞い戻った。第10戦スティリアGPの決勝レース中に故意にレブリミットまでエンジンを回し、ヤマハから翌戦の出場停止を受けたビニャーレス。その後、ヤマハとの契約は終了。ビニャーレスは2022年からの移籍予定だったアプリリアから、アラゴンGP以降に参戦する機会を得た。8月21日、9月1日にはミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリでアプリリアのバイクを走らせている。
結果を見れば、ビニャーレスのそれは華々しいものではなかった。予選では19番手。決勝レースではトップから27.128秒差、このレースで4位だったチームメイトのアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)とは17.859秒差の18位だった。
アラゴンGPはまだまだアプリリアのバイクへの順応、理解に終始していたという。ただ、今回はまず、ビニャーレスがアプリリアのバイクについて感じたところにフォーカスして触れたい。2015年に最高峰クラスデビューしたビニャーレスは、以来、直列4気筒のスズキ、ヤマハのバイクを走らせてきた。V型エンジンでMotoGPのレースウイークを走るのは初の経験となる。ビニャーレスは金曜日のセッション後、こうコメントしている。
「全体的なフィーリングはいいよ。そして、かなり(ヤマハとは)違っている」
「まだブレーキングが早い。それが主な問題だ。僕は違ったライディングスタイルに慣れているからなんだ。でもミサノで、かなり(アプリリアの乗り方に)近づいた。そしてアラゴンでもだんだん近くなっている。今のところ、最も異なる部分はブレーキングだ。加速面はいい。スライドもうまくコントロールしている。それは問題じゃない。これまで慣れている走り方とは違う(走りをしないといけない)からだ」
アプリリアでは深いブレーキングが必要とされるとビニャーレスは言う。そして、やはりレース後も、改善点としてブレーキングエリアを挙げた。「コーナー進入でかなり改善の必要がある。(ヤマハの)乗り方に慣れているからだ。でも今、もう少し変えないといけない。まだそこについては自信が持てないんだ」
ただ、レース全体としてはいい印象だったようだ。ビニャーレスは「これは大きな挑戦なんだ」と、レース後に語っていた。2021年シーズン、そして見据える2022年シーズンで、ビニャーレスの新たな挑戦はどのような道筋をたどり、どんな結果を生むのか。