更新日: 2023.10.29 23:28
メルセデスAMG、F1直系の電動システムで最高出力680PSを誇る『C63 S E PERFORMANCE』を発売
定格出力80kW(約108PS)、最大10秒間のピーク出力で150kW(約205PS)の交流同期モーターをリヤアクスルに搭載し、電動シフト式2速トランスミッションと電子制御式LSDとともにコンパクトなエレクトリックドライブユニット(EDU)にまとめられ、変速機内または変速機よりも下流に電気モーターを置く“P3ハイブリッド”と呼ばれるレイアウトを採用する。
その結果モーター自体をリヤアクスルに搭載して出力を瞬時に伝達できるうえ、後輪左右へも駆動力が適正配分される。さらにスリップ量が増えると4輪のトラクションバランスを高めるべく、モーターによる駆動力は必要に応じてフロントホイールにも伝達されるなど、重量配分の適正化とも併せて極めて効率的なシステムが構築される。
またF1技術に由来する容量6.1kWhのAMGハイパフォーマンスバッテリー(HPB)は、電動走行による航続距離を最大化することより速やかな充放電を行うことを重点に設計されているが、EV走行可能距離も15km(WLTCモード一充電走行距離)と実用的なレベルを確保している。
そしてICE(内燃機関)部分を担うエンジンは、直列4気筒として初めて「One man, One engine」の主義に従い、熟練のマイスターが手作業で丹念に組み上げた『M139』を搭載。エンジン単体で最高出力350kW(476PS)、最大トルク545Nmを発生し、F1由来となるエレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーを採用する。
その電気モーターは厚さ約4cmで、排気側のタービンホイールと吸気側のコンプレッサーホイールの間で直接ターボチャージャーの軸に一体化され、このモーターが電子制御でターボの軸を直接駆動。アイドリングスピードから全エンジン回転域にわたって、レスポンスが大きく改善されている。
この電動化は低回転域のトルクを高める効果をもたらしつつ、アジリティや発進加速性能の向上に繋がる上、つねにブースト圧を維持することができるため、速やかなレスポンスが途切れることなく得られる特長を持つ。
さらに『Cクラス』では初となる前後トルク配分の連続可変が可能な4MATIC+を採用し、アダプティブダンピングシステムを備えたAMG RIDE CONTROLサスペンションに、後輪操舵システムのリヤ・アクスルステアリングも標準装備。
その性能をさらに臨場感ある体験に高めるAMGエグゾーストシステムや、AMGリアルパフォーマンスサウンドなども装備し、左右ハンドル仕様が用意される『メルセデスAMG C63 S E PERFORMANCE』の価格は1660万円(税込)となっている。
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