86/BRZ:ブリヂストン 2017年第9戦鈴鹿 レースレポート
2017 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race[Professional Series]第9戦
新商品POTENZA RE-07Dが驚がくの速さを魅せつけ予選上位を独占
開催場所:鈴鹿サーキット
開催日:2017年10月21日(土)~2017年10月21日(土)
前戦、スポーツランドSUGOでの第8戦、ライバルのタイヤメーカーが新商品を投入し、表彰台を独占するという結末となった。しかしブリヂストンもまた、約1年ぶりとなる新商品を投入した。POTENZA RE-07Dの登場である。
その進化の大きさは、雨の降りしきる鈴鹿サーキットという難しいシーンだからこそ、より際立つことになる。
エントリーは34台。シーズンを通してブリヂストンで戦うドライバーだけなく、その速さへの期待感から他のメーカーからスイッチしたドライバーもあり、ブリヂストン装着勢は増えていた。
熾烈なシリーズチャンピオン争いもまた、注目を集めた。前戦でランキングトップに立った#97 近藤翼選手(ブリヂストン)に、2年連続のチャンピオンを狙う#1佐々木雅弘選手(ブリヂストン)は、わずか3ポイント差だ。
ただし10戦中有効ポイントが7戦となるため、ノーポイントが3戦あり、今回を含め2戦分のポイントをそのまま上乗せできる佐々木雅弘選手に対して、すでに近藤翼選手は7戦分のポイントがあり、残り2戦は5位以上でなければポイントが上乗せできない状況となっている。
<予選>
土曜日の午後、雨量は徐々に増えていた。プロフェッショナルシリーズの予選の直前に行われていた、スーパーフォーミュラの予選は何度も赤旗中断となり、スケジュールが押してしまい、さらにコンディションは悪化していた。
しかし、それがPOTENZA RE-07Dの性能を明確に示すこととなる。最初のアタックでトップタイムとなる2分41秒048をマークしたのは#87久保凜太郎選手(ブリヂストン)。今シーズンの中盤戦は、チームメイトの#88井口卓人選手(ブリヂストン)とともに苦戦していたが、ここに来て2人とも速さを見せた。
しかし金曜日に最速だった#90阪口良平選手(ブリヂストン)は一気に2分39秒714までタイムを縮めてトップに。#47蒲生尚弥選手(ブリヂストン)や#88井口卓人選手(ブリヂストン)、近藤翼選手がアタックするものの、39秒台には届かない。
そんな中で阪口良平選手は2分38秒839までタイムアップ。佐々木雅弘選手もわずかに届かず、予選2 位に終わる。
予選結果は、ポールポジションが阪口良平選手、2位に佐々木雅弘選手、3位には久保凜太郎選手が入った。ブリヂストン装着勢はトップ3だけでなく、実に9位までを占めた。RE-07Dのウエット性能の圧倒的な高さは明らかとなったわけだ。
<決勝レース>
台風の影響を考慮して、日曜日に予定されていたプロフェッショナルシリーズの決勝レースは中止ということになった。
<コメント>
プロフェッショナルシリーズでポールポジションを獲得した#90 阪口良平選手(ブリヂストン)のコメント
「ブリヂストンの新商品は、今回鈴鹿に来て初めて走ることができたんですが、最初から手応えを感じていたんですよ。雨のコンディションが安定しなかったこともあって、セットアップもドライに近いものにしました」
「予選中に、スペースをかなり開けてタイムアタックに入ったんですけど、前のクルマに追いついてしまって、少しタイムロスしましたね。それくらい、他のメーカーとは差があったと思います。実際、予選結果にも出ていますよね」
※このコメントは予選終了後、翌日の決勝レースが中止になる前のものです。