更新日: 2020.11.09 22:23
FIA-F4:もてぎ大会も平良響の勢い止まず。最多連勝記録タイの8連勝を決める
第8戦決勝では平良が好スタートを決めたのに対し、平木はまたも出遅れてしまい、小川と澤龍之介(BJ RacingスカラシップJSS)に先行を許してしまう。それでも平良は逃げられず、4台でトップ争いを繰り広げる間に、6周目からセーフティカーが導入される。これで後続が接近したことからコース上は“大渋滞”が発生。混乱の中で平木、澤を抜いていたのが神晴也(ATEAM Buzz Racing F110)だった。
その後、神と平木の間で激しく3番手争いが繰り広げられる。3位でチェッカーを受けたのは神だったが、レース後、平木に対するブロックが執拗すぎるとの判定により、40秒加算のペナルティが課せられ最終結果は28位となった。これにより、平木が3位を獲得している。
神、そして平木を振りきっていた平良がトップでチェッカーを受けて今季7勝目を記録。そして小川が初表彰台となる2位に入った。
もてぎでも好走をみせる平良は「この第8戦ではあまりペースが良くなくて、ずっと小川選手に張りつかれる展開でしたが、苦しい中でもミスなく走り切れたと思います。チャンピオンそのものを意識しないわけではないですが、明日もうひとつ勝つと8連勝になり、昨年の佐藤蓮選手の記録に並ぶことになるので、それを狙って達成できれば、タイトルが近づいてくると思います」と話した。
■第9戦:平良、連勝記録タイとなる8連勝を達成
11月8日に行われた第9戦決勝レースは、第7戦のベストラップ順でグリッドが決定し、平良がポールからスタート。平木、小川、澤という順で続いた。
スタートではまたもや平木のスタートが決まらず。出遅れたばかりか、その後のペースも上がらず7番手まで後退してしまう。
第9戦でもセーフティカーが導入され、リスタート後は平良がじわりじわりと逃げていく。中盤以降は小川、澤も単独走行となる一方で、伊東と野中、平木による4番手争いはチェッカーまで激しく繰り広げられた。
そのままのポジションでチェッカーを受ければ、最終大会を待たず平良のチャンピオンが決定となるが、11周目に野中が4番手に浮上。5番手に平木、6番手に伊東というポジションに替わったことで、チャンピオン獲得は富士大会に持ち越しとなった。
「やっと、まだ(連勝記録に)並んだって感じですね。チャンピオンはあと一歩だったんですが、次でなれたとしてもこの勢いを止めず、目指せ11勝というところです!」と平良。
小川に続いて3位でゴールの澤は、これが初表彰台。そして、ただひとり平良の王座決定を阻止できる存在の、平木は5位となった。
「マシンの仕様も変えてもらったり、スタートの仕方も変えてみたりもしたんですが、それがかえって悪い方向に行ってしまいました。次の富士には自分のできる最大限の準備をして、できるだけのことをやりたいと思っています」と平木は語った。
インディペンデントカップでは佐藤セルゲイビッチ(結婚の学校フィールドモータースポーツ)が2連勝。第9戦では佐藤がアクシデントに巻き込まれたこともあり、クラス10番手からスタートしたIKARI(BJ Racing F110)が逆転優勝を飾っている。
2020年シーズンのFIA-F4選手権、最終大会となる次戦は11月28~29日、富士スピードウェイにて第10戦〜第12戦が開催される。