更新日: 2016.11.18 17:15
FIA-F4:16年王者の宮田莉朋は「昔っぽさもあるけど、現代的」
FTRSの講師を務め、またカート時代から宮田を見てきた片岡は、こうつけ加える。
「彼が今年1年を通して、すごく成長してきたなぁ、というところが、特にこの最終大会には感じられるところがあって、今年、小高(一斗)と宮田で始まって、ふたりの乗り方が、スタイルがすごく真逆で、特に前半なんかは小高のスタイルがすごくはまっているところがありました」
「要所、要所、ちょっと宮田のドライビングスタイルに口を出しているところがあったんですが、ただドライビングスタイルは簡単に変えられるものではないので、本人ももちろん悩んだだろうし、面白くないなぁっていうのもあったでしょう。そのなかでも彼はああいう性格なので、文句も言わず黙々とやってきました」
「たぶん自分のなかでストーリーを立てて、それに沿ってプログラムしていたのかと思うぐらい、本当に徐々に、もちろん自分のいいところも殺さないように変わっていきましたね」
「特にこの最終大会のレースウイークに、ドライビングスタイルが“開花”したというか。自分の得意なところも活かしつつ、たとえば小高のいいところも取り入れて、ドライバー同士がお互いに刺激しあっていました。それは小高にも言えることで、彼も成長してきてますけど」
「それで互いに結果を高め合って、このもてぎに挑んできました。(宮田は)ポイントリーダーというプレッシャーがあるなかでも、できることをコツコツこなして行くタイプなんですよ」
「派手さはあまりなく見えるかもしれませんけど、要所、要所、いまプッシュしなきゃいけないというところで見せる迫力は、しっかりある。そういった意味ではとてもクレバーであり、ただクレバーなだけでなく、行ける時に行けるって意味では、ちょっと昔っぽさもあるけど、現代的なドライバーかな」
そして、片岡は「今のドライバーはスピードだけで元気よく走るといった感じですけど、そういう意味では、ちょっとベテランなのかなといった風格を感じさせるレースをするドライバーです」と宮田を絶賛した。