Team Noah 2021スーパー耐久第5戦鈴鹿 レースレポート
Team Noah MEDIA RELEASE
2021年9月23日
『おとぎの国 CIVIC TCR』
シリーズチャンピオンを獲得
スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankookに参戦するTeam Noahの『おとぎの国 CIVIC TCR』は、9月18〜19日に鈴鹿サーキット(三重県)で開催されたシリーズ第5戦「SUZUKA S耐」のST-TCRクラスに参戦。3戦連続のクラス2位ゴールとなったが、最終戦を待たずに今年のクラスチャンピオンを獲得。九州のレーシングチームチームが初の栄冠を手にした。
福岡に本拠を置くTeam Noah(代表:清瀧雄二)は、“九州に元気を!九州のモータースポーツにもっとワクワクを!”を合言葉に九州のレーシングチームとして2018年よりS耐にフル参戦。昨年は新型コロナ感染症の影響で参戦を見合わせたが、今季は2年ぶりに復帰した。
参戦車両は一昨年同様ホンダ・シビックTCRで、今回のドライバーはレギュラーの蘇武喜和と霜野誠友、富士24時間以来の芳賀邦行、一昨年岡山以来の和田慎吾という4名で臨んだ。ST-TCRクラスは今回も2台だけの出走で、全体では9つのクラスに46台がエントリー。
鈴鹿は日本を代表する国際サーキットで、テクニカルな区間と高速区間が盛り込まれ、誰もが憧れるコース。昨シーズンはコロナ禍で開催が中止となったこともあり、どのチームも2年ぶりの開催を待ち遠しく準備した。
18日の予選日は台風14号が九州から四国、紀伊半島を通過したために午前中のスケジュールはキャンセル。午後に約2時間遅れで公式予選が行われた。予選はA、Bドライバー2名のベストタイム合算で争い、芳賀と蘇武のベストタイム合算の結果、総合18位、クラスポールポジションを獲得した。また霜野、和田も基準タイムを難なくクリアした。
19日は台風一過の秋晴れとなり、午前中に気温も30℃まで上昇し暑い一日となった。決勝前のウォームアップ走行で白煙を吐いて蘇武がピットイン。タービンブローが原因だったが、メカニックの迅速な作業で交換を終え、無事車両を決勝に間に合わせた。
11時34分にグリーンシグナルが点灯し5時間耐久レースがスタート。ステアリングを握る霜野はST-Z車両を抑える走りをしていたが、3周目のシケインで接触を受け加速が鈍った隙に続く1コーナーで97号車シビックに抜かれ2位にポジションを落とした。
一時トップとの差は広がったがやがてその差を縮め、22周目の130Rでかわしトップに返り咲いた。直後の1コーナーで97号車シビックのタイヤがバーストしコースアウトしたこともあり、霜野は早めの25周でピットインし芳賀に交代した。
芳賀はトップを守る走りを続けていたが、交代後30〜40分ほど経過した頃からABSトラブルが起き、ブレーキングに問題を抱える走行となった。芳賀は56周でピットイン。ここで和田に交代した。2位との差は30秒以上あり、和田もステディに周回を重ね80周でピットインして蘇武に交代。ピットのたびにフロントタイヤだけ交換とピット作業も迅速に進んだ。
蘇武はトップの97号車シビックとの距離を毎周2秒ほど縮める走りを見せ40秒以上あった差を17秒まで縮めたところで相手がピットイン。これでトップに立ち1分10秒の差をつけた。終盤の104周で蘇武は給油のためにピットイン。素早い作業でコースに戻ったがこれで逆転され13秒の差をつけられてしまった。
追いかける蘇武だったが、終盤119周目にタイヤがバーストしたことで緊急ピットインを余儀なくされタイヤを交換したが、逆転はかなわずクラス2位でチェッカーを受けた。しかしこれで今季のシリーズチャンピオンを確定。九州のレーシングチームが最終戦を待たずにシリーズタイトルを獲得することになった。
第6戦(最終戦)は、11月13〜14日に岡山国際サーキット(岡山県)において3時間レースとして開催される。
芳賀邦行
「途中からABSにトラブルを抱えることになりましたが、最善は尽くせたのではないかと思います。チャンピオンは取れましたが、ライバルが開幕から出場していたらどういう戦いになったのかなと思います。最終戦は勝てるようサポートに回ります」
蘇武喜和
「勝ってタイトルを取りたかったですね。できることはやれたのかなとは思いますが、タイヤに負担をかけたのでストレートでタイヤがバーストしてピットインすることになり、追い上げができませんでした。次はちゃんと優勝して締めくくりたいです」
霜野誠友
「一度抜かれましたが追いついて、前を走る97号車のタイヤがきついことは分かっていましたし130Rまでに抜くことができ、いいレースを見せられたと思います。最終戦は締めくくりのレースとしてきっちり勝って来年につなげたいですね」
和田慎吾
「この高い温度でのドライ路面は初めての走行だったのですが、自分のできることはやれたのかなと思います。もっとタイヤマネジメントができていれば結果も変わったのかもしれません。そこが悔しくて次の課題だと思います」