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投稿日: 2023.05.20 13:14
更新日: 2023.05.20 13:43

ないなら作ればいい。富士24時間事前テストに参加したマシンの使用パーツ調査&クラス紹介


国内レース他 | ないなら作ればいい。富士24時間事前テストに参加したマシンの使用パーツ調査&クラス紹介

■ST-2クラス

 ST-2クラスは、前輪駆動(FF)と4輪駆動(4WD)という異なる駆動方式のマシンが争うクラスだ。参戦可能なマシンは『2400cc〜3500ccまでの4輪駆動車両、および前輪駆動車両』と定められており、今年の富士24時間には3車種5台のマシンがエントリーしている。

 参戦しているのは、大きな体躯のミツビシ・ランサーエボリューション10と小ぶりなトヨタGRヤリス、そこに割って入るFL5型ホンダ・シビック・タイプRといったマシンたち。ST-2クラスは、異なる個性のマシンたちが各々の得意な要素を活かして競う部分が魅力といえるだろう。

2023スーパー耐久富士公式テスト Honda R&D Challenge FL5
2023スーパー耐久富士公式テスト Honda R&D Challenge FL5
2023スーパー耐久富士公式テスト 新菱オートDIXCELエボ10
2023スーパー耐久富士公式テスト 新菱オートDIXCELエボ10

ST-2クラス 富士公式テスト参加車両 使用パーツリスト(編集部計)

No. Car ホイール シート マフラー
6 新菱オートDIXCEL夢住まい館エボ10 RAYS RECARO オリジナル
7 新菱オートDIXCELエボ10 RAYS RECARO オリジナル
13 ENDLESS GR YARIS ENKEI BRIDE FUJITSUBO
225 KTMS GR YARIS RAYS BRIDE FUJITSUBO
743 Honda R&D Challenge FL5 BBS RECARO TRUST

 注目は何といってもランサーエボリューション10のチームオリジナルマフラーだ。このパーツは販売品ではなくチームが制作したワンオフマフラーとなり、その制作理由は「案外と真っ直ぐな形だったので、ウチでつくりました」とのこと。

新菱オートDIXCELエボ10に装着されたチームオリジナルのワンオフマフラー
新菱オートDIXCELエボ10に装着されたチームオリジナルのワンオフマフラー
KTMS GR YARISの使用するRAYSのホイール
KTMS GR YARISの使用するRAYSのホイール

■ST-3クラス

 ニッサン・フェアレディZニスモRCとレクサスRC350の2車種が争うST-3クラス。

 参戦可能マシンは『2400cc〜3500ccまでの後輪駆動車両』と定められており、今年の富士24時間には、上記の2車種が計5台エントリーしている。

 どちらの車種もスーパー耐久に長く参戦しており、マシンの熟成は進んできているようで、富士公式テストのタイムも肉薄している。24時間の決勝レースでも気の抜けないシビアな戦いが繰り広げられそうだ。

2023スーパー耐久富士公式テスト ヒグチロジスティクスサービス RC350 TWS
2023スーパー耐久富士公式テスト ヒグチロジスティクスサービス RC350 TWS
2023スーパー耐久富士公式テスト 岡部自動車フェアレディZ34
2023スーパー耐久富士公式テスト 岡部自動車フェアレディZ34

ST-3クラス 富士公式テスト参加車両 使用パーツリスト(編集部計)

No. Car ホイール シート マフラー
15 岡部自動車フェアレディZ34 RAYS RECARO オリジナル
25 raffinee日産メカニックチャレンジZ Weds BRIDE オリジナル
38 ヒグチロジスティクスサービス RC350 TWS ENKEI BRIDE FUJITSUBO
39 エアバスター WINMAX RC350 TWS TWS BRIDE FUJITSUBO

 フェアレディZ勢はマフラーがチームオリジナルとのことで、この2台が近くを走る際には、その音の違いも注目してみてほしい。

 また、RC350の2台は同じチームながら使用ホイールのメーカーを分けているということも興味深い。マフラーについてはFUJITSUBOを使用しているが、このRC350専用のパーツということで、こちらもワンオフ品となっている。

エアバスター WINMAX RC350 TWSに使用されるFUJITSUBOのマフラー
エアバスター WINMAX RC350 TWSに使用されるFUJITSUBOのマフラー

■ST-4クラス

 ST-4クラスにはトヨタGR86(ZN8)が多く参戦しており、そこに1台のトヨタ86(ZN6)と1台のマツダ・ロードスターRFが加わって争っている。

 参戦可能なマシンは『1500cc〜2500ccまでの車両』と定められており、今年の富士24時間にはトヨタ86以外の2車種、計7台がエントリーする。

 どのチームのGR86が前を走るのか、そして、OVER DRIVEの走らせるodula TONE MOTUL ROADSTER RFはどこまでその順位争いに加わることができるのかに注目したいクラスだ。

2023スーパー耐久富士公式テスト odula TONE MOTUL ROADSTER RF
2023スーパー耐久富士公式テスト odula TONE MOTUL ROADSTER RF
2023スーパー耐久富士公式テスト TOM’S SPIRIT GR86
2023スーパー耐久富士公式テスト TOM’S SPIRIT GR86

ST-4クラス 富士公式テスト参加車両 使用パーツリスト(編集部計)

No. Car ホイール シート マフラー
3 ENDLESS GR86 ENKEI BRIDE FUJITSUBO
18 Weds Sport GR86 Weds BRIDE FUJITSUBO
41 エアバスター WINMAX GR86 EXEDY TWS BRIDE FUJITSUBO
60 全薬工業 G/MOTION’GR86 SSR BRIDE オリジナル
66 odula TONE MOTUL ROADSTER RF RAYS RECARO オリジナル
86 TOM’S SPIRIT GR86 ENKEI BRIDE FUJITSUBO
884 シェイドレーシング GR86 RAYS BRIDE FUJITSUBO

 GR86勢は、ほとんどのチームがマフラーにFUJITSUBOを使用しているが、ジーモーションが走らせる全薬工業 G/MOTION’GR86は、チームオリジナルのワンオフマフラーを装着してレースに臨む。

 また、ホイールについてはどのチームも異なるブランドを装着している。GR86オーナーやファンなら、好きなブランドのホイールを装着したマシンを応援するのもいいかもしれない。そして実際にマシンを目にしてみて、どのホイールが好きか吟味してみるのもST-4クラスの楽しみ方と言えるだろう。

TOM’S SPIRIT GR86の使用するENKEIのホイ-ル
TOM’S SPIRIT GR86の使用するENKEIのホイ-ル
ENDLESS GR86の使用するENKEIのホイール。同じENKEIでも形が異なる
ENDLESS GR86の使用するENKEIのホイール。同じENKEIでも形が異なる
Weds Sport GR86の使用するWedsのホイール
Weds Sport GR86の使用するWedsのホイール

■ST-5クラス

 ST-5クラスは、トヨタ・ヤリスやホンダ・フィット、マツダ・デミオといったコンパクトカーに加え、スポーツカーとして人気の高いマツダ・ロードスターなど、街で見かけることが多い車両が争う。

 参戦可能なマシンは、『1500cc未満の車両』と定められており、今年の富士24時間には6車種12台のマシンがエントリーしており、参戦台数が1番多いのがこのST-5クラスだ。

 他のクラスのマシン達に比べて車体がコンパクトなので、富士スピードウェイのTGRコーナーやダンロップコーナーなどのブレーキングポイントでは、3台以上が横並びになってバトルする姿も見られるかもしれない。

2023スーパー耐久富士公式テスト Honda Cars Tokai J-net FIT
2023スーパー耐久富士公式テスト Honda Cars Tokai J-net FIT
2023スーパー耐久富士公式テスト DIXCELアラゴスタNOPROデミオ
2023スーパー耐久富士公式テスト DIXCELアラゴスタNOPROデミオ

ST-5クラス 富士公式テスト参加車両 使用パーツリスト(編集部計)

No. Car ホイール シート マフラー
4 THE BRIDE FIT ENKEI BRIDE FUJITSUBO
11 栄建設・ホンダカーズ南札幌FIT RAYS RECARO オリジナル
17 DIXCELアラゴスタNOPROデミオ RAYS BRIDE オリジナル
37 DIXCELワコーズNOPROデミオ RAYS BRIDE オリジナル
50 LOVEDRIVE ロードスター RAYS BRIDE 不明
65 odula TONE 制動屋ロードスター RAYS RECARO オリジナル
67 YAMATO FIT RAYS BRIDE FUJITSUBO
88 村上モータースMAZDAロードスター RAYS RECARO FUJITSUBO
120 倶楽部 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER RAYS RECARO オリジナル
222 Honda Cars Tokai J-net FIT RAYS BRIDE オリジナル
290 AutoLabo Racing 素ヤリス RAYS RECARO FUJITSUBO

 ST-5クラスのホイールは、チームBRIDEのTHE BRIDE FITがENKEIを使用している以外は、RAYSが圧倒的シェアを誇っている。シートに関しては6台がBRIDEを、5台がRECAROを使用しており、車種ごとに見てもメーカーの選択は分かれている模様だ。

 そして、マフラーに関してはチームオリジナルのワンオフパーツを装着しているチームが多く見受けられる。不明というチームもあるが「数少ない売り物を探すよりも早いので、自分たちで作りました」という声もあり、ST-5クラスの各パーツには、街で見かけるクルマをレーシングカーとして作り上げてきたチームの腕が光る。

 ENEOS スーパー耐久シリーズ2023の第2戦『NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース』は、5月26~28日に静岡県の富士スピードウェイで開催される。なお、大会期間中にはグランドスタンド裏イベント広場にてNAPAC会員企業をメインとしたブースが数多く展開されるため、ホイールなど各種パーツの展示やデモカーを間近に見ることができる。各マシンが使用する気になるパーツが見つかった際には、ぜひ展示ブースにも足を運んでみてほしい。レースおよび観戦チケットの詳細については以下の富士スピードウェイ公式サイトまで。

■富士スピードウェイ公式サイト:https://www.fsw.tv/motorsports/racing/2023stai2/index.html
■観戦チケット詳細および販売ページ:https://www.fsw.tv/motorsports/ticket/07/2023-stai-rd2.html

DIXCELアラゴスタNOPROデミオの使用するRAYSのホイール
DIXCELアラゴスタNOPROデミオの使用するRAYSのホイール
odula TONE 制動屋ロードスターの装着するチームオリジナルのワンオフマフラー
odula TONE 制動屋ロードスターの装着するチームオリジナルのワンオフマフラー


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