スペイン / モンスターエナジー・ヤマハMotoGP /
ゼッケンNo. :12
●国籍:スペイン
●生年月日:1995年1月12日
●身長/体重:171cm/体重64kg
マーベリック・ビニャーレス プロフィール
マーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は、1995年生まれの25歳、スペイン カタルーニャ州生まれのライダーである。ビニャーレスの父、叔父はともにレースに親しんでおり、また、2020年シーズンはスーパースポーツ世界選手権(WSS)に参戦しているイサック・ビニャーレスは従兄弟にあたる。
ビニャーレスは3歳からミニモトで走り始め、7歳でサーキットでのレースを開始。12歳のころにはカタルーニャ選手権125ccクラスのチャンピオンを獲得。翌年も連覇を果たす。14歳でCEV Buckler(現在のFIM CEVレプソルインターナショナル選手権)125GPに参戦。この年のチームメイトはミゲール・オリベイラ(現レッドブルKTMテック3)だった。ビニャーレスはこのクラスで2009年シーズンはランキング2位、2010年シーズンにはチームを変えてオリベイラとタイトルを争い、チャンピオンを獲得する。
翌2011年シーズン、ビニャーレスはロードレース世界選手権125ccクラスデビューを果たす。初年度から4勝を挙げたビニャーレスはランキング3位に入り、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。なお、このシーズンをもって、2ストローク125ccクラスが終了した。
2012年からスタートした4ストローク単気筒250ccエンジンのマシンで争われるMoto3クラス。ビニャーレスはホンダのマシンで戦い、シーズン前半で5勝を挙げてチャンピオンシップで上位につけていた。しかし、シーズン終盤、マレーシアGP前にチームに契約解除を交渉し、それが受け入れられないままレースを放棄して帰国してしまう。その裏にはチームへの不信感と契約に関する事情があったようだが、マレーシアGPをキャンセルしてしまったビニャーレス。ともあれ、後日チームに謝罪してオーストラリアGPと最終戦バレンシアGPには参戦した。
こうした騒動があった翌年の2013年シーズン、ビニャーレスはホンダからKTMに乗り替えている。このシーズンはMoto3クラスでチャンピオンを獲得。2014年シーズンより、Moto2クラスにステップアップを果たす。
Moto2クラスではシーズン4勝を含む9度の表彰台を獲得し、ティト・ラバット(現レアーレ・アビンティア・レーシング)、ミカ・カリオ(現KTMテストライダー)に続くランキング3位を獲得した。ビニャーレスがMoto2クラスに参戦したのはこの1シーズンのみで、2015年からは最高峰クラスに昇格した。
スズキのファクトリーチームからMotoGPクラスにフル参戦を開始した2015年シーズン。スズキは2012年からMotoGP参戦を休止していたが、2015年より正式に復帰。そのライダーとして、ビニャーレスが抜てきされたのだ。
2015年シーズンはルーキーイヤーながら、フル参戦復帰初年度のスズキGSX-RRを駆り、2度の6位入賞を果たし、第7戦カタルーニャGPではフロントロウの2番グリッドを獲得した。そして2016年シーズン、ビニャーレスは第12戦イギリスGPで最高峰クラス自身初優勝を飾る。スズキにとっても復帰後初、2007年シーズン第5戦フランスGP以来の勝利だった。ビニャーレスはこのシーズン、ランキング4位で終えている。
そして2017年シーズン、ビニャーレスはヤマハのファクトリーチームに移籍。チームメイトはバレンティーノ・ロッシだ。ビニャーレスはヤマハでの初年度、開幕戦カタールGPで優勝。早々にヤマハでの勝利を挙げると、第2戦アルゼンチンGPを制して連勝。シーズン3勝を挙げてランキング3位にはいった。
しかし続く2018年、2019年シーズンはヤマハファクトリー勢にとって厳しい戦いが続いた。ランキングこそ2018年シーズンは4位、2019年シーズンは3位だったが、チャンピオンのマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)には大きくポイントを離される結果となった。これはチームメイトのロッシも同様だった。
2020年シーズン開幕前、ヤマハはビニャーレスとの2021年シーズン以降の契約更新を明らかにした。年々ライダーの契約が早まっている状況とはいえ、異例の早さである。また、開幕前にセパンで行われたMotoGPクラスの公式テストでは、今季からヤマハのテストライダーに就任したホルヘ・ロレンソを含め充実したテストライダーの布陣を敷き、カタールの公式テストでは、ビニャーレスが3日間総合でトップタイムをマークした。状況は少しずつ変化を見せている。ビニャーレスがM.マルケスに対するライバル筆頭の存在となるか。
(TEXT:Eri Ito)
■MotoGP通算戦績
初戦:2015年カタールGP
初ポールポジション:2017年カタールGP
初ファステストラップ:2016年カタルーニャGP
初表彰台:2016年フランスGP
初勝利:2016年イギリスGP
優勝:8
2位表彰台:6
3位表彰台:12
表彰台:26
ポールポジション:12
決勝ファステストラップ:9
ワ-ルドチャンピオン:0
■MotoGP:2020年シーズン戦績
出場:14回
優勝:1回
2位:2回
3位:0回
ポールポジション:3回
バイク:ヤマハ
獲得ポイント:132
ランキング:6位