今宮純による中国GP ドライバー採点&短評
今宮純氏が独自の視点でドライバーを採点。週末を通して、22人のドライバーから「ベスト・イレブン」を選ぶ。レース結果だけにとらわれず、3日間コース上のプレーを重視して採点する。
☆ エステバン・グティエレス
あまりのトラブル連鎖に同情したくなった。開幕2戦リタイア後、上海でもギアボックスやブレーキに不具合が起き、雨のFP3でなんとか7周。予選が初めてのドライ走行、Q1の18位はロマン・グロージャンに0.345秒差で健闘。集団戦の決勝ではDRSが完全でなく苦戦しながら復帰後初の完走14位。彼自身ここでのベストリザルトを。
☆ セバスチャン・ベッテル
2位でも一つ星。1コーナー事件でクビアトを非難、審査委員アラン・ジョーンズ氏は審議対象にせず「レーシングアクシデント」と判断。セルジオ・マルキオンネ会長が来ていただけに同士討ちはカッコ悪い。そこであの発言になったのだろう(その心情は理解できる)。オンボードカメラ映像では、直線でもステアリング角度などからアライメントが正常でないのが見てとれた。意地の2位挽回、面目は保ったベッテル。
☆☆ ルイス・ハミルトン
魔の1コーナー、開幕3戦ともクリアできないチャンピオン。予選はパワーユニットトラブルで、ノータイム、22位グリッド決定。14年ハンガリーGPの時にはピットスタートを選択し3位入賞。ここの渦巻状1コーナーのリスクを考えれば同じ選択をすると思われたが、ピットからスタートすると計算上8秒ロス、それを嫌った。案の定、密集するなかでもらい事故、危くノーポイント・レースになるところだった。この7位がどういう意味を持つか、これから明らかになる。