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投稿日: 2017.05.12 14:47
更新日: 2017.05.25 13:30

小松礼雄コラム:ロシアで露呈してしまったエースの弱点。スペインに向けてのアップデート


F1 | 小松礼雄コラム:ロシアで露呈してしまったエースの弱点。スペインに向けてのアップデート

 さらに、ターン2でワイドに膨らんでしまい、指定の場所を通ってコースに戻らなかったため、5秒ペナルティを科されました。無線でそのことを本人に伝えると、「フェアじゃない」と怒っていましたが、それはルールで決められていることなので議論の余地はないのです。レース後には本人もそれを受け入れて謝っていました。

 レース序盤は10番手を走っていたケビンですが、ピットインの際に5秒ペナルティを消化した結果、(カルロス)サインツJr.と(ダニール)クビアトに先行されてしまい、さらにトップグループが迫ってきたため、ブルーフラッグで抜かれるたびに2秒くらいタイムロスしていました。

 それが尾を引き、(ランス)ストロールがピットストップを26周目まで延ばした結果、彼にも抜かれてしまい、13番手にポジションダウン。1ストップレースなので、その後は何もできずに13位に終わりました。ペナルティさえなければ、10位は守れたと思うので残念な結果でしたね。

 一方、チームメイトのロマンは、週末を通してなす術がありませんでした。Q1ではターン13でイエローフラッグに引っかかってしまったのですが、あの時点でケビンから0.4~0.5秒遅れていたので、結果的に17位が精一杯だったと思います。

 彼は低グリップの路面への対応が得意ではないんです。ソチ初開催の2014年のFP1では、もっとグリップが低いアイスみたいな路面状況だったのですが、他のドライバーが8周目くらいでタイムを出しているのに、彼はグリップがない状態ですぐに一発のタイムを出そうとしてミスを犯してなかなかリズムに乗れませんでした。

 その結果、次の周回で走りながらタイヤの温度を適切に管理してアタックに備えることになりますが、極端に言えばブランケットを使用していないフォーミュラカーと同じような走行状態になるわけですが。ロマンのドライビングスタイルとは、相容れないものでなかなか難しいです。

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■エースのグロージャンの走りの特性
■序盤を終えての新規定F1での面白さ
■スペインGPでのアップグレードと展望


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