投稿日: 2016.06.08 23:10
メカ分析:2016年版テールパイプで、音は大きくなったのだろうか
Text:世良耕太(Kota Sera)
ターボチャージャーやMGU-Hに仕事をさせない領域ではタービンに排気を導かず、バイパスさせて排出させるのがウェイストゲートの役割である。2015年までの合流タイプだと、ウェイストゲートを閉じているときは、行き止まりになったウェイストゲート〜メインパイプの合流路が消音器の役割を果たしてしまっていた。その効果をなくすのが独立したテールパイプを設けた理由である。
ウェイストゲート専用のテールパイプは規則上、メインのテールパイプの周囲に配置する決まり。ただし1本か2本かの選択肢はあり、周囲であれば上に置いても下に置いてもいい。
マノー(上写真)やトロロッソ(トップ写真)のように、メインのテールパイプの下部両脇にウェイストゲート専用テールパイプを置くのが、最もオーソドックスな形態だろう(マクラーレン・ホンダも同タイプ)。カウルの絞り込みを重視したのか、下部に2本置くレイアウトは同じながら、メルセデス(下写真)はメインのテールパイプの直下にウェイストゲート専用テールパイプを並べて置いている。