投稿日: 2016.06.29 21:35
メカUPDATE:走り出しのセッティングを外した、フェラーリの試行錯誤
Text : Masahiro Owari/Translation:Kenji Mizugaki
翼端板のカナードは、カナダGPまでは翼端板との接点が1カ所だけで、かなり幅があったのに対して(上写真)、新型では接点が前後2カ所に増え、それぞれが点で設置され、カナードと翼端板との間にスリットが入っている(下写真)。
ただし、この新しいカナードを採用していたのは金曜の時点でセバスチャン・ベッテルだけで、キミ・ライコネンは旧型を使用。さらに金曜フリー走行で、ふたりともセクター2の旧市街区間でフロントタイヤの温まりに問題を抱えると、土曜からはベッテルも従来の3枚仕様に戻して、フィンと翼端板につけられたカナードも従来タイプに戻された。つまりフェラーリは空力のイニシャルセッティングを外していたと考えられる。
予選で2台そろってトップ3を逃したのは、出遅れが響いたためかもしれない。しかし、路面温度が50度以上に上昇した決勝レースでは、ダウンフォースを多めにつけた空力パッケージが功を奏した。ベッテルが2位、ライコネン4位と挽回に成功。今季まだ勝利に手が届いていないフェラーリの試行錯誤は続く。
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この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています