ホンダ甘口/辛口ダブル評価 オーストリア&イギリスGP編
イギリスGPの予選は、Q3の最後のアタックで、アロンソはウイリアムズのバルテリ・ボッタスにコンマ1秒差に迫る1分31秒687をマークし、一時8番手につけたが、このときアロンソはコースをはみ出していたとしてタイムを抹消されての10位だった。アロンソが降格して代わって8番手につけたトロロッソのカルロス・サインツJr.のタイムが1分31秒989だったから、アロンソがコースをはみ出していなければ、サインツJr.の前のポジションを獲得していただろう。
冒頭のコメントのように、現時点でマクラーレン・ホンダのライバルは、ウイリアムズ、フォース・インディア、トロロッソ、そしてハースである。そのうち、マクラーレン・ホンダとQ3争いを演じているのは、ウイリアムズ、フォース・インディア、トロロッソの3チームだ。この3チームの第5戦スペインGPから第10戦イギリスGPまでの5戦の成績を見ると、じつはチームとして5戦全てQ3に進出しているのはフォース・インディアのみで、ウイリアムズとトロロッソもマクラーレン・ホンダ同様、Q3進出は5戦中4回なのである。
イギリスGPで、後半戦の目標を尋ねられた長谷川総責任者は、こんな抱負を述べた。
「今シーズンの開発に関して言えば、レッドブルと争いたいので、少なくともウイリアムズは凌駕できるぐらいまで進化させたい。次のアップデートで、なんとかそれを達成したい」
セカンド集団を飛び出し、トップ集団へ入るためには、カギを握るのが残り10トークンを使用したパワーユニットの開発であることは間違いない。果たして、ホンダはいつアップデートしたパワーユニットを投入してくるのか。ホンダの今後の成長が楽しみな今年の夏である。
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ホンダ辛口コラム:予選ベストリザルト達成も、突きつけられた現実