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投稿日: 2016.08.09 18:07
更新日: 2016.08.10 00:12

故クリス・エイモン、生涯一のベストレースを振り返る~1972年フランスGP~


F1 | 故クリス・エイモン、生涯一のベストレースを振り返る~1972年フランスGP~

「(マトラMS120D)のV12エンジンは、V8のコスワースDFVに比べ、30~40kgほど重い燃料を積んでスタートしなければならず、それは大きな心配事だった。スタートして数周の間は、重たいマシンと常に格闘していた。だが、私はデニス・ハルムと、ジャッキー・スチュワートのプレッシャーから逃れることに成功したんだ。燃料が減り、少しずつ差が開き始めた。とても良い気分だったよ」

「その後、デニス(ハルム)は後退し、私はジャッキー(スチュワート)に対してリードを保っていた。私はクルージングする余裕さえ感じていたんだ。あの忌まわしいパンクの前まではね。コース上のあらゆる場所にたくさんの石が落ちていたんだ。それを縫って走ることなど不可能だった」

「苦笑してしまうようなピットストップだったよ。タイヤ交換に手間取り、1分半ほど時間がかかった」

「その時点で、私は速く走ることに集中し始めた。自らのポールタイムと同じぐらい速いラップタイムで走り、フランソワ・セベールと、ロニー・ピーターソンの2人を1周のうちにパスした。とても嬉しかったよ」

“最強の未勝利ドライバー”クリス・エイモンと話し込む“サイドウェイ”ロニー・ピーターソン
“最強の未勝利ドライバー”クリス・エイモンと話し込む“サイドウェイ”ロニー・ピーターソン

「残り1周となり、エマーソン・フィッティパルディの8秒後ろを走行していた私は、最終的に4秒差まで迫り、3位でフィニッシュした。あと1周あれば彼をパスできていたはずだ。ジャッキーからは30秒遅れだった。彼はクルージングしたのかもしれないが、大きく差を詰めることができた」

「その日の私に追いつける者は誰もいないと感じていたし、ぶっちぎりのはずだったんだ。それほど好調だった理由を分かっていれば、毎回同じように走れたはずなんだが……!」

~英オートスポーツ誌、2011年4月7日号に掲載のインタビューより~


この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています

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