更新日: 2016.08.13 14:01
【特別企画】“つまらない”と言われるF1を改善するシンプルな方法
スクリーンに表示される情報は十分なものではない。たとえば、タイヤの選択がマシンのパフォーマンスにどれくらい重要かが画面に表示されることはないのだ。
チームごとに手持ちのタイヤの種類や数が異なっているため、ドライバーがどのタイヤでラップタイムを出したのか表示する必要がある。また、天候が変わりやすい予選セッションなどでもこの情報は極めて重要である。
ハンガリーに持ち込まれたタイヤはミディアム、ソフト、スーパーソフト、ウェット、それにインターミディエイトだった。そしてレースが行われた週末でこの5種類のタイヤが全て使われた。
フリー走行と予選セッションでは、タイヤの使用状況はタイムと一緒に画面左側の欄に表示されなくてはいけない。
スーパーソフトなら赤、ソフトなら黄、ウエットならブルーというように、タイムをタイヤの色で表示したり、タイムの横に色を表示してもよいだろう。
こうすることで視聴者により多くの情報と洞察を与えることになり、彼らはチームがどんな戦略をとろうとしているのかを考え、楽しみはじめるだろう。
コメンテーターはこの情報を知っているのだが、実際彼らが使うことはまずない。私は未だかつて、ドライバーがどのタイヤでどのタイムを出したのかをコメンテーターが言っているところを見たことがない。
もし私の言っていることを確かめたかったら、Skyスポーツが放送しているフリー走行3回目の解説の最初の10分を聞いてみてほしい。解説者たちにとっても内容が複雑だというのに、一般の視聴者に何が起きているか本当に分かるだろうか?
かつてアラン・ジョーンズは「視聴者は政治的なことではなくレースが見たいのだ」と述べているが、まさに正論である。
願わくば権力を持った人たちがこの記事を読み、そしてF1の成功が彼らの手に委ねられていると気づいてほしいものだ。そして、このスポーツを一般の視聴者にとって理解しやすいものにするのは不可能ではないということにも気づいていただきたい。
もし改善策がなされない場合、ファンは減り続け、スポンサーを見つけるのはより困難になるだろう。チームにとっては大惨事になりかねないのだから。
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています