トロロッソ・ホンダF1密着:苦戦の予想を覆し力強い走りを披露したガスリー、ベルギーGPで連続入賞
ハートレーもスタートは悪くなかったが、1コーナーでダニエル・リカルド(レッドブル)とキミ・ライコネン(フェラーリ)が接触。
その真後ろを走っていたハートレーは、1コーナーの立ち上がりで、「マシンにダメージを負った2台の後ろで足止めを食らう」(ハートレー)形となり、オー・ルージュの手前でウイリアムズとザウバーのマシンに抜かれてしまった。
1周目を8番手で通過したガスリーは、その後、グリッドペナルティを受けて17番手からスタートしていたメルセデスのバルテリ・ボッタスにオーバーテイクされたものの、その後はコース上で一度もオーバーテイクされることなく、トップと同一周回の9位でフィニッシュ。前戦ハンガリーに続いて、自身初の連続入賞を果たし、チームとしては第11戦ドイツGPから3戦連続ポイントを獲得した。
田辺TDは、「リカルドやライコネンという明らかに我々よりも速いドライバーがスタート直後のアクシデントに巻き込まれてリタイアするというラッキーな部分もありましたが、自分たちもミスなく、しっかりと力を出せたレースでした」と、チームとして、持てる力をしっかりと発揮したことも評価していた。
それを可能にしたのは、もちろん、ガスリーとハートレーの力であり、そのふたりに戦闘力の高いマシンを用意したトロロッソである。
しかし、週末を通して、ホンダがパワーユニットに全く問題を発生させなかったことも忘れてはならない。パワーユニットの性能は決して馬力だけではない。チームの2台のマシンが、実力を100%発揮できるよう、安定して走行できる信頼性も大切だということをあらためて感じさせたトロロッソ・ホンダとして、初めて臨んだベルギーGPだった。