更新日: 2018.10.09 17:40
【F1日本GP無線レビュー】直前になってPUセッティング変更を強いられたガスリーが激怒「なんてことだ、馬鹿な!」
![2018年F1第17戦日本GP ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)](https://cdn-image.as-web.jp/2018/10/06182137/63I4016-300x200.jpg)
ホンダは予選後にさらにデータを解析してこの問題に対処すべくセッティングの熟成を進めた。アップシフト時の点火時期セッティングを変更することでオシレーションを抑え、常にエンジンがフルパフォーマンスを発揮できるようにして、日曜の朝にFIAにデータの書換えを申請。
トルクデリバリー量が変化していないこと、つまり性能向上に貢献していないことを条件にセッティング変更が認められたが、その後レコノサンスラップの走行データを含めたFIAによる調査で性能向上につながっていると判断されたためこのセットアップデータは使用しないよう通達を受けることになった。
STR「スタート練習はターゲット通りだったよ。スイッチ変更は元に戻されてエンジンのパフォーマンスは昨日の状態に戻る。そのことは理解しておいてくれ。FIAが要請して新データは使えなくなったんだ。でも大丈夫だ、心配はない。レースはできる」
GAS「なんてことだ、馬鹿な!」
グリッド上で知らされたガスリーは予選のままのセッティングで決勝をスタートし、走りながらパラメータを変更したりドライビングで対応したりと忙しいマシン操作を要求された。
決勝はスタートでホイールスピンさせたハートレーが後退し、ガスリーは1台でフォース・インディア勢と戦うことになり、ピット戦略が後手に回った面もあったが、結果的に言えば2台ともにソフトタイヤに盛大なブリスターを抱えて勝負にならなかった。
フリー走行2回目でミディアムのロングランができなかったこと、スペック3の増大したトルクがリヤタイヤに与える影響を読み切れなかったこと、そして金曜より路面温度が10度も高い日曜のコンディションに対応できなかったことで、トロロッソ・ホンダは後退した。予選だけを見れば快走だったが、金曜の準備から含めてレース週末全体を完璧に戦うことはできなかったのだ。