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投稿日: 2018.12.28 08:48
更新日: 2018.12.28 09:06

【F1コラム:アロンソ引退】偉業達成までわずか11点──2度のチャンピオンを最強ドライバーとして記憶すべき理由


F1 | 【F1コラム:アロンソ引退】偉業達成までわずか11点──2度のチャンピオンを最強ドライバーとして記憶すべき理由

 2004年のF1はある問題に悩まされていた。フェラーリが圧倒的強さを誇り、その勢いに陰りが見えなかったのだ。ミハエル・シューマッハーは8月の時点で7度目のドライバーズタイトルを決めてしまったぐらいだ。その年、アロンソは1勝もできなかった。しかし2005年、彼の快進撃が始まった。

 新しいタイヤレギュレーション下で、ブリヂストンはミシュランと渡り合うことができず、久々にシューマッハーがチャンピオン有力候補の座から滑り落ちた。サンマリノはその年の展開を示す象徴的なレースだったといえよう。首位を走るアロンソを、シューマッハーが圧倒的速さで追い、後ろからプレッシャーをかけ続けたが、アロンソの見事なディフェンスに阻まれ、最後までオーバーテイクすることができなかった。

 2005年シーズンはアロンソが7勝を挙げて当時史上最年少で自身初のF1タイトルを獲得、シューマッハーはランキング3位にとどまった。
 敗れたシューマッハーは、2006年に最大のライバルとしてアロンソに立ちはだかったものの、この年もアロンソが勝利を収めた。こうして、ついに覇権交代が行われたのである。

2006年 フェラーリのミハエル・シューマッハーと激しいバトルを繰り広げたフェルナンド・アロンソ
2006年 フェラーリのミハエル・シューマッハーと激しいバトルを繰り広げたフェルナンド・アロンソ

 2005年のイモラ、そしてシューマッハーと戦って勝ち取った2回のタイトルが、アロンソの力を証明している。確かにそれ以後、彼は王座に就くことができなかった。だが7度のチャンピオンという、F1で最も優れた記録を打ち立てたドライバーに匹敵する力を持っていることを、わずか24歳の段階で証明したのだ。

■若さゆえに犯したマクラーレンでの過ち


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