更新日: 2019.05.17 17:37
レッドブル・ホンダのマシンで最大限の結果を持ち帰るフェルスタッペンのドライビング力【今宮純のF1スペインGP採点】
☆☆☆ ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)
予選=6番手、決勝=6位

ターン・アウトでいろいろな工夫をトライ、勤勉な性格がラップごとに感じられた。フェルスタッペンに0.351秒差の予選6番手、ここまでくればあともう少しの“課題”が自覚できたはず。終盤にルクレールを攻めたてた6位、5戦目の階段を這い上がる。
☆☆☆ セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
予選=3番手、決勝=4位

開幕前テストより遅くなったフェラーリ。テスト最速の1分16秒221から1分16秒272に下落した予選タイムが、現状をはっきりものがたる。新スペックのパワーユニット(PU/エンジン)も空力アップデートも結実しなかった。であれば大胆な賭けいくしかない。
ベッテルはスタート勝負に(ルクレールは異なる戦略に)、結果的にどちらも成功しなかった。あえて言うなら“負け戦(いくさ)”に挑み、敗れたと総括するしかない。中低速エリアで曲がらない今のSF90のアンダーステア病を、フェラーリのマッティア・ビノット代表(技術責任者)はどう改善していくのか。一刻も早くとベッテル(の走り)に焦りが見られる。
☆☆☆ ルイス・ハミルトン(メルセデス)
予選=2番手、決勝=1位

フリー走行も予選も、まるでテストのように自己調整を進める。土曜フリー走行3回目トップタイムは開幕戦以来4戦ぶり、こんなハミルトンは見たことがない。王者は敵情を読み、スタートダッシュに集中力を傾け1コーナーを獲ると、トップラン・クルーズ。汗もかいていなかった。これで76勝、今年中にミハエル・シューマッハーの91勝記録にあと一桁まで迫るか。