更新日: 2019.06.12 14:49
レース中に2度の見せ場を作ったフェルスタッペン。それぞれのベストを尽くして入賞したホンダPU勢【今宮純のF1モナコGP採点】
☆☆☆ ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)
予選=5番手 → 降格8番手/決勝5位
注視するとアウト・オブ・コーナーでのドライビングタッチにしなやかな変化が感じられた。レッドブル・ホンダでの6戦目。彼は懸命に模索している。5位入賞プラス2度目の最速ラップ、さらに自信を深められたモナコ。
☆☆☆ アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)
予選=10番手/決勝=8位
初めてのF1走行とは思えない、木曜FP1の45周に驚いた。狭いコーナー出口で最適ライン&スピードをつかみ、徐々に攻めるクレバーなアプローチ。ソフトタイヤでロングスティントに向かい、タイヤケアを無難にこなし自己ベストタイム3位相当をマーク。モナコでパワード・バイ・ホンダ4台初入賞、今年の『ホンダ・ヤングボーイズ』は何度もやってくれそうだ。
☆☆☆ ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
予選=8番手/決勝=7位
カルロス・サインツJr.と直近バトルがつづいた中盤に自己ベストで応戦。緊迫した“Bリーグ首位攻防”に今季ベスト7位入賞。しだいに実戦力を取り戻しつつある(余談だが彼は村上春樹さんの小説の愛読者だとか)。
☆☆☆☆ カルロス・サインツJr.(マクラーレン)
予選=9番手/決勝=6位
抜けないモナコで抜いた1周目のオーバーテイク。1コーナーから昇る3コーナーまでにトロロッソ・ホンダ2台をアウトからきれいにパス。今年この区間も再舗装されバンプがなくなり、ライン自由度は確かに広がった。
それをつかんでいたかのようなマジックラインだ。来年の中継では冒頭のアクションシーンできっと取り上げられるだろう。
その後は、オーバーテイクで得たポジションをキープ、チームは素早いピットストップとノリスにサポートさせる戦略をスマートに実行。マネージングディレクターのアンドレアス・ザイドル率いる5月新体制になってから現状マシン戦力を活かしきりコンストラクターズランキング4位。トップ3とは大差だがマクラーレンは“上りエスカレーター”に乗り移った。