更新日: 2019.08.24 16:30
メルセデスF1で多くの知識を吸収したオコン。「カムバックできたら、完成されたドライバーになっている」と自信
「そしてドライバーとしても、集中する助けになるんだ。1日のさまざまな時間帯に何時間も作業をする。200周以上を走る間に、コンマ1秒や2秒の違いを出そうとしている。とても大変だけど、役に立つし、自分のやっていることに満足している」
オコンのシミュレーターでの走行距離は、1回のセッションでしばしば1000kmにもなる。
「チームの視点から、チームがドライバーに何を求めているのか理解する助けになるんだ」
「僕が最も深く学んだのはそうした側面だ。チームと多くの時間をともにし、ドライバーよりもチームの言うことの多くに耳を傾けている。僕は壁に張り付いてシミュレーターで作業をしているんだ」
「僕はドライバーよりチームの言うことをより多く聞いている。ドライバーからは35パーセントのことを聞いて、残りのすべてはチームの要望を聞く。彼らがドライバーから何を必要としているのか、また、物事へどうアプローチしたいのかも分かる」
オコンのシミュレーター作業には、しばしばグランプリウイークの金曜夜の長時間のセッションも含まれる。
フリー走行が終わると、ブラックリーのエンジニアはコースで仕事を終えた同僚からその日に蓄積されたすべてのデータを集め、土曜日に向けてマシンを改善し微調整するためにシミュレーターに投入する。
オコンはその後荷物をまとめ、残りの週末は現地のチームに合流して過ごす。非常に疲弊するスケジュールだが、オコンはなぜ他でもなくこのようなやり方をするのかを説明している。
「コースにいなければ、人々に忘れられてしまうんだ」
「おそらくそれが僕が今年他のどこへもいかない理由の一部だ。僕の目標はF1に復帰することだ。僕にとって唯一の目標はF1に出ることなんだよ」
「もちろん、もし来年復帰できなかったら、何か別のことを検討することになるだろう。でもそれは今の目標ではない」
「それが毎レース僕が現場にいる理由でもある。僕はF1に、チームについていたい。誰も僕のことを忘れないようにね」
オコンは、F1へ復帰するには、「スピードを出せるようになるまでに少し時間がかかる」かもしれないことを認めている。
「冬季テストをやれば十分だろう」とオコンは付け加えている。
「1年の間の変化はそれほど大きくないと思う。もし2年控えでいたら、大きな努力がいるだろうけどね」
だが2年間控えでいることは、才能あるオコンの選択肢にはない。