更新日: 2021.07.30 17:30
F1第11戦木曜会見:ハミルトンのレース後の振る舞いに不満を持つフェルスタッペン「僕はあんな行動は取りたくない」
すると別のイギリス人ジャーナリストから、こんな質問が。同席したランド・ノリス(マクラーレン)はほとんど発言する機会がなく、「ごめんね、ランド。次の質問もマックスなんだ」と、ジャーナリストたちはまずノリスに謝っていた。
──ハミルトンは汚い運転をしたと、今も信じていますか?
フェルスタッペン:そんな言い方は、初めて聞いたね(笑)。僕があの事故で言いたいのは、彼はあのコーナーの進入に際して、判断ミスをしたということだ。それだけだよ。
──あなたには責任はない?
フェルスタッペン:あの状況で、何ができただろう。さっきも言ったように、ハードな運転はしていた。でも決してアグレッシブじゃなかった。あそこで僕の方から事故を避けようとしたら、自分からアウト側にコースオフするしかなかった。でもそんなことは、できないよね。
──レース終盤のハミルトンは、同じ場所で接触することなくルクレールを抜いて行きました。
フェルスタッペン:まさにあれが端的な例だと思う。ルイスはしっかりルクレールの動きを見極めて、いったん引いて、接触を避け、そこからきれいに抜いて行った。僕の時もそうていれば、何も問題はなかったんだ。
──イギリスGPの結果には、納得できていますか?
フェルスタッペン:もちろん納得できていない。でも起きてしまったことは変えられないからね。取れるはずだった大量のポイントが取れなかったことは、特に痛い。でも切り替えてやっていくしかない。レース中に壁にぶち当たるなんて体験は、誰だってしたくない。今週末が素晴らしい週末になるよう、ベストを尽くすよ。僕とチームは勝つためにここにきている。前回のようなバトルをするためじゃなくね。

フェルスタッペンの次に登場したハミルトンに対する質問も、当然ながら大部分は事故に関するものだった。
──もし同じ状況に置かれたら、どうしますか。
ハミルトン:自分の動きに関していうなら、完全に同じことをするだろうね。これまで長い歳月レースを続けてきた経験からしても、(動きは)変えないだろうね。
一方でハミルトンはルクレールに対しては、クリアなバトルを繰り広げた。しかしハミルトンはなぜ違う走りをしたのか、明確な言及は避けた。
──1周目のフェルスタッペンと、終盤のルクレールと、両者へのアプローチの違いはどこから出てくるのでしょう。
ハミルトン:もちろん説明はできるけど、今それをするつもりはない。僕は20数年、レースを戦ってきたんだ。どんなふうにコーナーに入って行って、どんな挙動をとるか。僕には完璧にわかっている。でもそれを100%理解してもらうよう説明するエネルギーを、浪費するつもりはないよ。
ハミルトンへの10秒ペナルティにレッドブルが不服を申し立て、再審理を行うかどうかを決める公聴会が、同じ日に行われた。しかしレッドブルが提出した資料は、「重要でも、関連性のある新たな要素」の証拠ではないと認定され、訴えは棄却。イギリスGPの結果は確定した。
