更新日: 2020.12.14 11:05
MINI CHALLENGE JAPAN.2020 Round.3 スポーツランドSUGO レースレポート
■MINI CHALLENGE JAPAN.2020
⼤会観戦客の動員が始まり、さらに盛り上がりを見せる『MINI CHALLENGE JAPAN(MCJP)』は、全5ラウンドのうち4ラウンドを終えて、シリーズチャンピオンの行方が気になるところ。
今シーズンからナンバー付き車両で競うNゼロ規定の『クーパーSクラス』が新設されて、見る楽しさ、走る楽しさ、どちらも増したMCJPだが、『JCWクラス』と呼ばれる従来のマシンによる激しいバトルも見逃せない。
最終戦となるラウンド5(第9戦/第10戦)は、2020年12月13日(日)に富士スピードウェイで開催される予定だ。
■コラム
■MINIのカタチだけれど別モノ!? 『JCWクラス』のマシンを紹介
日本では2017年から開催され、今年で4シーズン目を迎える『MINI CHALLENGE JAPAN』は、もともと英国で始まったワンメイクレースだ。“チャレンジカー”と呼ばれる専用のマシンもMINI CHALLENGE U.K.が開発/製作している。
現行F56 MINI JCWがベースなのだが、スリックタイヤを履きこなせるほど徹底的にモディファイを施し、完成度の高い本格レーシングマシンに仕立てられている。
F56 MINIのフォルムを踏襲するものの、フロントバンパー、ヘッドランプを省いたボンネット一体型カウル、リヤバンパー、ワイドフェンダーで構成される樹脂製専用ワイドボディキットを纏っている。
さらにダウンフォースの獲得に貢献する翼端版を備えた大型ウイングや、リヤディフューザー形状も採用されている。
一方足まわりは、NITRON製車高調整式キットを装着。3WAYダンパーはゆとりある容量を確保できる別タンク式で、ピロアッパーマウントを組み合わせ、アライメント調整も自由自在だ。
タイヤはダンロップのワンメイクで、スリックのほかレインも用意している。フロントブレーキはAlcon 製4POTを装着することで、強力なストッピングパワーを得ている。
なお、2021年シーズンよりダンロップ製スリックタイヤに新スペックが導入される予定で、タイヤサイズの⾒直しを⾏い、コンパウンドも刷新した215/625R17 D20を投入予定(従来は240/625R17 D11)。従来スペックに勝るパフォーマンスとコントロール性の両⽴を実現している。
B48B20A型2.0リッターターボエンジンは、耐久性を考慮しオリジナルの231psに対して、最高出力220psにとどまるが、アルミ削り出しのリジッドマウントを用いて搭載している。組み合わされるトランスミッションは、専用6速シーケンシャルミッションとなる。
このほか、COSWORTH製ロガー機能付きダッシュモニター、Shp Engineeringロールケージ、レーシングペダルシステムなどが組み込まれ、コックピットには戦うためのマシンならではの凄みが漂う。チャレンジカーは随所に「本気」を感じるワンメイクレース専用マシンだ。