スタジアムは初日から大入り@メキシコGP現地情報
死者の魂が戻ってくるとされる、国内最大の祝祭「死者の日」で街中が盛り上がるメキシコGPの現地情報をムッシュ柴田がお届け。特徴的なスタジアムセクションは初日から大入りです。
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メキシコGPは今年も、同国最大の祝祭のひとつである「死者の日」と、みごとにかち合いました。 子供が骸骨のコスプレをするぐらいなら可愛らしいんですが、週末のメキシコシティは町中で夜中までどんちゃん騒ぎです。
初日金曜日の長谷川ホンダF1総責任者。どことなく、眠そうに見えませんか。マクラーレン・ホンダのスタッフの大部分が泊まるホテルの真向かいの公園で、前夜花火がひっきりなしに打ち上げられ、その大音響でほとんど寝られなかったと。僕も近所に滞在していて、明け方まで眠れず。「4時半ごろまで、うるさかったですよね」と言ったところ、「いえ、終わったのは正確には、午前5時48分でした」と、ボソッと返してきました。ホテルからはお詫びの手紙に耳栓が添えられてたそうですが、まったく効果なかったようです……。
それはさておき、エルマノス・ロドリゲスサーキット。 野球場の観客席だったスタジアムセクションは、去年同様初日から大盛り上がり。 ここにも「死者の日」コスプレのファンがおりました。ただしざっと見渡したところでは、仮装してるのはこの人ぐらいでした。陽気なメキシコ人ですが、意外に仮装癖はないのかもしれません。 意外といえば、フォース・インディアやハースのウェアを着てる人も少なかったですね。ペレスやグティエレスが通過する時は、もちろん大歓声なんですが、ウェアの多くはレッドブルかフェラーリでした。それにしてもこのメガネの人のレッドブル、明らかにパッチもんですよね……。
ところで上の写真にも写ってる名物のビール売り。頭に商品を載せて、それを片手で支えてます。そしてビールの受け渡しは、もう片方の手で。 では受け取ったお金は、そのあとどうしてるのかというと、 何と胸元で器用に折り畳んで…… 指の間にお札の種類別に挟んでいるのでした。人間札ばさみ!匠の技というべきでしょう。
観客席には他にも興味深い人々がいっぱいいたんですが、今回はこれぐらいにしておいてパドックに行きましょう。フリー走行終了後、ルノーのガレージ裏に置かれた使用済みタイヤを前に、フレッド・バスールが難しい顔でエンジニアから説明を受けてました。 チーム代表自ら、セッション終了直後にタイヤの話を聴くのは、かなり異例です。よほどスーパーソフトの垂れ方がひどかったのか。だからといってカメラを向けただけで、そんな怖い顔でにらまないで下さいよ。
一方、早ければここで悲願のチャンピオンになれるかもしれないロズベルグは、 初日3番手だったにもかかわらず、余裕の笑顔。「二コ〜」の声援に手を振って応えたり、写真撮影にも快く応じたり、絵に描いたような上機嫌でした。
それに比べてハミルトンは…… 「近寄るな」「話しかけるな」オーラを全身から発し、iPhoneだけを見つめつつ、去って行きました。かなり追いつめられてる感じかな……。