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2016.04.29

ファンが集まる「クビアト・スタンド」の前で、ご本人をパチリ @ロシアGP現地情報


モタスポブログ | ファンが集まる「クビアト・スタンド」の前で、ご本人をパチリ @ロシアGP現地情報

昨年に続いて、ロシアGPはムッシュこと柴田さんがお休み。ジャーナリストの尾張さんが現地の雰囲気を届けてくれます。三度目のソチが、過去最高に楽しい理由とは?

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私が代役で現地からブログをお届けします。題して「三度目のソチ」です。

NHK・BSの人気番組に「2度目の旅」なるシリーズがあるのは、ご存知ですか。やっぱり旅は断然2度目が楽しいというコンセプトが琴線に触れます。たしかに初めての旅というのは勝手がわからず、無駄なお金と時間を使いがちだし、訪れる場所も、とりあえず有名な観光地をめぐるものになってしまうんですよね。

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この写真は、宿泊しているホテルからの眺望です。私たちが宿泊しているのは、ソチ・オリンピックの選手村で、会場は目と鼻の先。基本は選手村なので、部屋には何もないのですが「冷蔵庫が欲しい」と言ったら、翌日に届けてくれました。これも初年度にはなかった待遇改善です。

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ソチ・オリンピックは冬季大会だったことからもわかるように、ソチの北側には、頂に雪が残っている山脈が連なっており、そこから吹き下ろす風は、まだまだ冷たい。

個人的には、F1の場合は2度目よりも3度目のほうが、私は好きです。初開催というのは多くのファンが訪れますが、オーガイナイズが追いつかず、どのグランプリも結果として混乱を招いてきたのは記憶に新しいところ。2度目のグランプリは、その反動で一気に観客が減り、少し寂しい眺めとなってしまいます。そこへ行くと、3度目の開催で訪れるファンというのは、真にF1を愛する人たちが集まる傾向にあるのか、どのグランプリでも心地よい熱気に包まれている感じがします。そういう意味では、TIサーキット英田と富士スピードウェイでのF1が2年で幕を閉じたのは、本当に残念。

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さて、話は三度目のロシアGPに戻ります。やはり今年は「こなれ感」が至るところに見られました。たとえば、私たちの仕事場であるメディアセンター受付担当の歓迎ぶり。マトリョーシカを持って、笑顔で出迎えてくれました。しかも、このマトリョーシカは1体3000ルーブル(約5000円)もする高級品で、それをメディア全員にプレゼントする気前の良さ。

昨年までの受付担当は、ちょっと英語がたどたどしい部分もありましたが、今年は完璧!! モスクワの学校で英語を教えている先生もいるということで、他のスタッフも政府機関で英語を使った仕事をしていたり、モスクワで経営コンサルタントしていたりと才女ぞろい。異色なのは、現役のミュージシャンがいることです。誰か、わかりますか?

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答えは、ベリーショートの彼女です。極東アムール州の州都であるブラゴヴェシチェンスク出身のアローナ・バンスコワさんは、中国の上海を中心に活動しているロックグループ「T20」のボーカル。「尊敬するアーティストはアダム・ランバート。『Whataya Want From Me』は最高よ」と、キュートな笑顔で語ってくれました。20年以上、世界中のメディアセンターを訪れてきましたが、スタッフが現役シンガーというのは、これが初耳です。ちなみに英語の先生は上の写真で左端のアマリア・アラケロフさん、その隣が政府機関で働いているエリザベータ・コンドラショワさん。その隣が経営コンサルタントのマリア・スメンタンスカヤさんです。

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こちらのマイクを持った男性は、ロシアの「MATSH TV」でF1コメンテーターとして人気のアレックス・ポポフさんです。彼は初開催のロシアGP表彰式で司会に抜擢されたほど絶大な人気を誇っています。2年前にパドックで会って話をしようとしたら、目の下にクマを作り、しかも小声でしか答えてくれませんでした。なんでも「テレビ局が朝から晩まで特番を組んでいたため、喉をやられた」とか。それが今年は、笑顔で腹から声を出してくれました。ロシアも経済的にはルーブル安で楽な状況ではないはずですが、しっかりと開催を継続。今後はナイトレースも視野に入れているということですが、あんまり無理しないで、細く長く開催し続けてほしいものです。

ロシアGP現地情報

コースを歩いていたら、チームスタッフとサーキット・ウォークしているクビアトに遭遇。クビアトにとっても、3度目の地元グランプリです。初年度はトロロッソのルーキーで相当プレッシャーがあったはずですが、予選では本家レッドブルを上回る5位を獲得。レースは残念な結果に終わりましたが、当時の敏腕広報マリー・ルイーゼ・マミッチさんのラストレースに完走で花を添えました。そして、2度目の昨年は5位入賞。3度目の今年に期待がかかります。3コーナーの外側にある「クビアト・スタンド」も週末は満員になるはず。写真でクビアトの後方に見えるのが、そのスタンドです。ちょうど、このスタンドの前にさしかかったとき「撮らせて」と頼んだら、はにかみながら、このポーズ。中国GPではセバスチャン・ベッテルにも負けないファイティングスピリットを披露したクビアトには、ロシア国民だけでなく、いまや世界中が注目しているといったら言い過ぎでしょうか。着ぐるみたちも、きっと期待していますよ〜。

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