2日連続クラッシュの“大物”ルーキーがチームの雰囲気を変える?@バルセロナF1合同テスト現地情報
F1改革初年度の序幕、プレシーズンテストの現地情報をムッシュ柴田がお届け。ウイリアムズはテスト参加を断念。その原因を作ってしまったストロールが会見で放った言葉は……
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テスト2日目。夜なべ仕事も一段落したので、近所のバルに夜食を食べに行きました。 子牛のステーキとどっさりのフレンチフライ、そして特大のピーマン。ただ焼いて岩塩をまぶしてるだけですが、素材の味がくたびれた身体に沁みて行きます(^^)。
横に置いてある新聞を眺めると、「マクラーレンのトラブルに、欲求不満のアロンソ」の見出しが。我らがアロンソが今年も活躍できなかったら、どうしてくれるんだという気迫を感じます。翌日には「マクラーレン、ホンダとの提携解消を検討か」なんてヨタ記事も出ましたしね。記事の最後に、「でもこの時期にメーカーを変えるのは、不可能だろう」って、自分で自分の主張を否定してるのには笑いました。
テスト1の最終日は、ウェットデーでした。 まだ暗いうちから、散水車でせっせと水を撒いて人工ウェット路面を作ってます。タイヤが完全に新しくなって、レインタイヤの実走テストをしたい気持ちはわかります。でもせっかくの快晴なんだから、ドライ路面で距離を稼ぎたいと思ってるドライバーも多いだろうな~。
そんななかウイリアムズは、この日の走行を中止しました。前日に新人ランス・ストロールがクラッシュしてマシンを壊し、「安全のために取り止める決定を下した」とのこと。実際には、パーツがないからなんでしょうが。でも当の本人は、全然悪びれてなかったですね。 2日連続のクラッシュでテストが終わってしまったのは、明らかに本人の技量の問題だと思うのですが、「クルマに問題があった。僕は被害者のようなものだ」と自己正当化するコメントに、聞いてた記者たちは口をあんぐり。 それもこれも、ランスのパパ、この大金持ちのローレンス・ストロールが、息子を走らせる代わりにウイリアムズへの資金提供を約束したからでしょう。アットホームなウイリアムズの雰囲気が、どんどん悪くなって行かないことを祈るばかりです。そう思って眺めるからか、 TVインタビューを受けるフェリペ・マッサの目つきも、どこか精彩がないような(^^;)。大親友でもあるロブ・スメドレーから、「マッサだって日に2度も3度も、あの種のミスをすることはある」なんてダシに使われた日には、「おいおい」と言いたくなるでしょう。
18歳の新人と世界チャンピオンを比べるのはおこがましいのですが、 1日に2レース分以上の距離を走ってヘトヘトになってるだろうに、笑顔を絶やさずファンとの記念写真に応えるセバスチャン・ベッテル。 別にフェラーリ関係者でも何でもなくて、ただの一般客です。がもし誰かがいきなりランスくんの肩でも抱こうものなら、まちがいなく蹴飛ばされるでしょうね。