F1レースから離れると家族想いのお兄ちゃん。ベッテルが父と一緒に弟のレースをサポート/あなたは何しに?番外編
AUTO SPORT webで好評連載中の連載企画【あなたは何しに?】。今回は番外編としてドイツ在住の池ノ内みどり氏に、DTM最終戦に訪れていたF1ドライバーのセバスチャン・ベッテル選手の様子をレポートしてもらいました。
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10月15日(日)、秋晴れのホッケンハイムリンクで行われたDTM(ドイツ ツーリングカー)選手権の最終戦。ピットロードを歩いていると……なにやら見た事のある顔!?
私服姿のセバスチャン・ベッテルが私の目の前にいるではありませんか!
DTMには元F1関係者も多くピットロードでは旧知の友人知人に遭遇し、なかなか前へ進めないベッテル。偶然レースを観に来ていた元BMWモータースポーツのDr.マリオ・タイセンとも懐かしの再会。ベッテルがレッドブル在籍中にテスト・リザーブドライバーを務めていたアントニオ・フェリックス・ダ・コスタとは大の仲良し、結構長い時間2人で和やかに話し込んでいましたよ。
DTMのグリッドでは元F1ドライバーで現BMWワークスドライバーのティモ・グロックともおしゃべりする姿をキャッチ。お互いのスイスの自宅がご近所だとか。
ラフな私服姿のベッテル、DTMのサポートレースのアウディTTカップへシリーズ参戦中の弟のファビアン(19歳)の応援に来ていたようです。長男のベッテルを筆頭に4人兄弟で、真ん中にお姉ちゃん2人を挟みファビアンは11歳下の末っ子の弟なのでかわいくてしょうがないのでしょうね。
ファビアンはカートの経験がなく、今年からアウディTTカップにルーキーとして参戦。お兄ちゃんと一緒のフォーミュラの道を選ぶ事なく、ハコ車乗りへの道を歩むのはある意味賢明かも。
しかし、さすがはF1スタードライバーの弟という事で、二世ドライバーとはまた違った形ですがメディアには常に注目されているのが実情です。実は日本GP鈴鹿が行われていた日に、ここホッケンハイムではとあるチームのポルシェ・カレラカップのテストを受けていたファビアン。
チーム関係者によると、日本は深夜の時間にも関わらず、ファビアンにFacetimeで電話をしてきて様子を伺っていた弟想いのお兄ちゃんだそうです。
アウディTTカップのグリッドではタイヤに手を何度も当てて真剣に温度を見るベッテル。スタートを前に優しい笑顔で弟を激励姿は、F1で見る時とは全く違う優しい家族想いの笑顔で、見ていてほっこりとしました。ル・マン24時間レースで3度の勝利を飾ったリナルド・カペロもファビアンの激励にグリッドへ!
お父さんのノルベルトさんはファビアンのメカニックも兼ねているため、厳しくもあり優しく全レースでサポートをしています。かつてはベッテルのカート時代も家族でキャンピングカーに乗って各地を転戦していたそうなので、本当に仲良し家族なのでしょうね。