気まずいムードでも決めポーズは忘れない、あのワークスチーム @中国GP現地情報
ムッシュ柴田氏によるフロム・ザ・パドック。決勝日の中国GPから、えらい人のセーターが気になったり、ファン・ビンビンのマネージャーに追い払われたり、微妙な雰囲気の人間模様をウォッチしたり。
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中国GPの決勝レースは、スタート直後に多重クラッシュが起きながらも、全22台が完走してしまうという結果に終わりました。
そんなこんなの決勝当日は、前日の大雨も上がって快晴が広がりました。毎年思うことながら、ものすごく広大なパドック。スマホの歩数計を見たら、この日だけで16347歩、歩いてました。
各チームのホスピタリティは木立の中の、わざと迷路のような道に沿って点在しており
この配置図を頭に入れても、地理オンチの僕は毎回さまよう歩くことになります。
日曜の朝にはフィアット・グループ総帥、セルジオ・マルキオンネも姿を見せてました。超大企業のトップなのに、どんなときでもセーター姿。しかも、いつも同じセーターにしか見えないんですよね。あんまり高級そうな感じでもないし。かつてのルカ・ディ・モンテゼモロ会長とは、えらい違いです。
グリッド上には、中国を象徴する「赤」が、あふれています。
むむむ、大胆なスリット。
カメラマンたちが群がってたのを、かきわけてみると、いかにも女優さんらしい美女がルノーのお偉いさんと歩いていました。
「世界で4番目に稼ぐハリウッド女優」ファン・ビンビン(范冰冰)さん。「X-MEN」や「アイアンマン」に出演したり、烏龍茶など日本のCMでもおなじみです。
お付きの方に「しっしっ」と追い払われたので、早々に退散してマクラーレン・ホンダのグリッドへ。
フェルナンド・アロンソ担当の松山千春、じゃなくて森エンジニアと、中村聡チーフエンジニアが最後の確認中。中村さんは決勝日の朝、「タイヤが使えてないですからね」と不安を口にしていましたが、残念ながら、そのとおりの結果になってしまいました。
レース後にも、いろんな人間模様が見られます。トロロッソのガレージ前では、珍しい顔ぶれの3人が話し込んでいました。レッドブルの人事担当重役とも言うべき、ヘルムート・マルコ博士。そしてカルロス・サインツJr.の横には、なぜかサインツパパではなく、フェルスタッペンパパ。
カルロスは、ずーっと顔を伏せたまま。入賞したとはいえ、マックス・フェルスタッペンの後塵を拝したことで、マルコ博士に何か言われてたんでしょうか。
微妙な雰囲気が漂っていたのは、ルノーも同様。同じパワーユニットを搭載しながら、カスタマーのレッドブルが表彰台へ上がったのに対して、ワークスルノーは17位と22位。ケビン・マグヌッセンとレーシングディレクターのフレデリック・バスール、何を話し合っていたのでしょう。
そのうち立ち上がったバスールは、どこかへ行くかと思いきや、ケビンに対して壁ドン体勢で、再び話し込みはじめました。それにしても、フランス人は深刻そうな話をしているときでも、決めポーズを忘れませんね。たいしたもんだ。