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2017.09.05

MotoGP現地トピックス:中上貴晶の後任にイデミツ・ホンダが長島哲太を起用か?


モタスポブログ | MotoGP現地トピックス:中上貴晶の後任にイデミツ・ホンダが長島哲太を起用か?

 MotoGPの予選はハイレベルな戦いだった。一昨年の大会で2分00秒をマークするも、わずかに2分越えを果たせなかったマルク・マルケス。昨年の大会はウエットコンディションとなり雪辱を持ち越したが、ドライコンディションとなった今年は、初めて2分を切る1分59秒941で4戦連続今季6回目のポールポジション獲得した(通算71回目で史上最多記録を更新中)。

 決勝は、ホンダとしては10年ぶりのトラブル発生となるエンジンブローでリタイヤ。タイヤをセーブ。終盤の勝負所に備えていただけに悔しい結果に……。

 ノーポイントに終わり総合首位から2位へ。アンドレア・ドビジオーゾを7点差で追うことになった。

 イギリスGPを前に来季のMotoGP参戦が発表になった中上貴晶が、今季初優勝を達成した。

 予選はフロントローを逃すも僅差の4番手。決勝では、マッティア・パシーニ、トーマス・ルティらとのセカンドグループを抜け出し、トップグループのフランコ・モルビデリとアレックス・マルケスを追った。

 そして中盤の11周目にトップを走るマルケス弟が転倒。この転倒を見たモルビデリがガクッとペースを落としたことで中上が12周目にトップに浮上。パッシーニの追撃を抑えて今季初優勝。昨年のオランダGP以来、2勝目を挙げた。

「MotoGP参戦が決まった後だったので、いいレースをしたいと思っていた。来年MotoGPに上がるモルビデリとルティの前でゴールしたい」と語っていたが、最高のリザルトでMotoGP昇格を自ら祝うことになった。

 前戦オーストリアGPでベストリザルトとなる12位でフィニッシュの長島哲太が、来季、LCRホンダからMotoGP昇格を果たす中上貴晶が抜けるイデミツ・ホンダ・チーム・アジアに入ることが濃厚になり注目を集めた。

 決勝は19位。3年前の大会で他車の転倒の巻き添えで大けがをしたサーキット。初日はそれもあって思うようにタイムを伸ばせず、土曜日の予選は蜂に刺されるハプニングで25番手と不運が続いたが、来季に向けてモチベーションは高まるばかり。

 残り6戦、ベストリザルトを出来るだけ更新したい、と気合を入れた。

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遠藤智

1957年生まれ 北海道厚岸町出身。小学生の頃は野球少年。中学では柔道、高校時代は吉田拓郎に憧れ、バイクの魅力にもとりつかれる。19歳で上京。平忠彦のメカニックを経験、自身では鈴鹿4耐で優勝、8耐では最高位12位。マン島TT、マカオGPなど海外のレースの経験も豊富。その後、角川書店が発行していたバイク総合誌「ウイリー」でライター兼ライダーとして活躍。1990年からは2輪の世界グランプリを中心に海外レースの取材を開始する。日本スポーツプレス協会(AJPS)会員、国際スポーツ記者協会(AIPS)会員、日本レース写真家協会(JRPA)会員。


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