Shots!──熱田カメラマンのバーレーン日曜日。
やりました!
ハースが5位ですよ! 5位!
2戦連続で入賞です。こんなことって、あるんですね! ピットストップの練習を、やっと第2戦のバーレーンでちゃんとやれたというくらいの他にやらなければならないことが満載の新規チームです。記憶にあるところだとトヨタF1が開幕戦で6位入賞したけれど、豊富な資金力と参戦するまでの準備期間が2年くらいあって満を持しての参戦だったわけです。
でも、このハースは本当に今年の冬のテストで走り始めたホヤホヤのチームなわけです。まあ、そう言うとフェラーリからの……という意見もあるでしょうけれども、僕は、いくらフェラーリからのパーツがたくさんあるからといっても、実際に新規チーム動かしていくのは並大抵のことではないと強く思うのです。
と思ったので、チェッカーのときには、勝ちまくっているロズベルグ選手ではなく、グロージャン選手を撮りたくてハースのピット前で、この写真を撮りました。
他のチームだったらピットウォールにメカニックさんたちが鈴なりになるんですけれど、いかんせんピット内からのダッシュのタイミングが遅くて、この瞬間には半数くらいがピットウォールに向かっている最中。その間にグロージャン選手は通過してしまいました。
まだ、みなさんタイミングを、わかっていらっしゃらないようです……。
ですから、ちょっと寂しい感じの写真になってしまいました……でも、これも新規チームらしさが出て良かったかもしれません。
この場所は、ピットの出口に一番近い側なんです。このあとダッシュして表彰台の下まで行ったときには、歓喜のパルクフェルメは、とっくに終了していて撮れませんでした……まあ、そんなものです(笑)
ハースが、ウイリアムズやトロロッソ、レッドブルよりも速いって誰が想像したでしょう??? カッコイイです!
また書きますけれど、5位ですよ! グロージャン選手、素晴らしいです! そして、我らが小松さん。木曜日に立てはじめたバーレーンでのレースシミュレーションが、ほとんど完璧に遂行できたそうです。それってエンジニアとして気持ちいいでしょ? って聞いたら「最高に気持ちいいですよ、それは!」
いやまあ、うらやましすぎるカッコよさ! イイ笑顔ありがとうございます!
ガレージ裏で、そんな話をしていたら、昨年までのチームメイトが小松さんに声をかけて、たくさんの労いのお話。ルノーワークスの待遇を選ばず、どうなるのか未知数のハースを選択して開幕から2戦連続入賞というリザルトを残したのは、小松さん抜きには成しえなかったことだと思います。日本びいきの僕としては、本当にうれしい!!!
マクラーレン・ホンダは10位、今季初入賞です! しかも初参戦のバンドーン選手! 今回その実力を十分にアピールできたのではないでしょうか。
その一方で、バトン選手はホンダ・パワーユニットのトラブルでリタイアとなってしまいました。金曜日のオイルリークとともに信頼性の向上だけとってみても、なかなか難しいものなんですね……。まだまだパワー不足もあるみたいですけれど、日本中のホンダ・ファンは温かい人が多いですから大丈夫です。確実に、着実に、前向きに頑張ってほしいです。
ウェーレイン選手、13位完走でした! イケメンのチームメイトのハリアント選手との速さが段違いなので、ますます注目が集まってます。今後も楽しみです。
スージーさんは、テレビの仕事を始めたんですか? どんなことを話しているか知りたいです。
レース後のアロンソ選手、マクラーレンのホスピタリティの前で仲良しさんたちと、超ご機嫌で立ち話してました。次の中国では復帰できるんでしょうか?
ライコネン選手、2位でした! とはいえ、勝ったロズベルグ選手のスピードについていける感じは、まったくなし……なんだかメルセデスの速さって、いったいいつまで続くのでしょう? でも、この世界は速いってのが唯一無二の正義で、レースをするものは1等賞を目指すわけですから、いいんですけれども。たまには複数チームの優勝争いを見たいな〜って思いますよね。
そして最後は、またハースのグロージャン選手。ドライバーズランキングが5位。コンストラクターズランキングも5位。
イギリスにファクトリーがあって、イタリアのフェラーリ製パワーユニットで、日本人のチーフエンジニア、フランス人とメキシコ人のドライバーのアメリカンチーム!
今後は、そりゃあ、うまくいかないレースもあるでしょう。そんなことも含めて、楽しみに注目していきたいと思います!
そして、またアップが遅くなりました言い訳を。
レースが18時にスタートして、19時半過ぎにチェッカーで、その後、撮影を済ませてプレスルームに戻ったのが21時半ごろ。そこから写真を選んで送信などして24時には空港に向かわねばならずでサーキットではできませんでした。
そしてバーレーン空港とトランジットのドーハ空港で写真選びだけ済ませて日本へ帰国したのが月曜の23時。そして火曜の夕方まで撮影をしていたりして、現在に至るという感じでした(おわび:さらに編集部で掲載するまで、少々ロスタイムがありました……)。
夜レースは、厳しいです……。
では、次、中国!
楽しみです!
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熱田護(あつた・まもる)1963年生まれ。三重県鈴鹿市出身。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。2輪世界GPを転戦し、1991年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行う。2016年もF1全戦をカバーする予定。WEB:Mamoru Atsuta Photography