魅惑のピットエリアに潜入。最新マシンが「もったいない」/デイトナ24時間現地ルポ2回目
オートスポーツ本誌でもお馴染みのメカ、ハコ車&スポーツカーマニアの“ヘンタイ”カメラマン、鈴木紳平が新年早々、伝統の耐久イベント『第56回ロレックス・デイトナ24時間レース』が開催されているアメリカ・デイトナへ。現地ルポ第2回目の今回は、特別に入ることを許されたピットエリアで見つけたトピックスを中心にお届けします。
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アメリカはフロリダ州・デイトナよりこんにちは。
皆さまご機嫌いかがでしょうか? 日本ではインフルエンザが大流行していると聞いております。皆さまどうぞご自愛ください。
こちらデイトナでは25日(木)にフリー走行、予選が終了し決勝を前にしばし平穏な時を迎えております。すでに私の思考能力は低下し、もはや今ブログに“キレ”もありませんが、『第56回ロレックス・デイトナ24時間レース現地ブログLap2、木・金曜日編』いってみましょう。
走行初日の25日、フリー走行が始まります。ピットロードに向けて、各車がガレージから出されピット裏へ整列しはじめました。
今回、オートスポーツwebでフェルナンド・アロンソやアキュラ・チーム・ペンスキーの記事を中心にデイトナ24時間のレポートを書いていらっしゃる天野雅彦氏の紹介で特別にピットロードでの取材が許可されました。
お陰様でとてもいい撮影をすることができました。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。また日本代表カメラマンとして約3時間にわたるピットロードでの撮影を事故なく終了することができて、ホッとしております(決勝中は立ち入り禁止の為)。
ではここで今回がデビューレースとなる『BMW M8 GTE』の気になったところをご紹介しましょう!
このクルマ、車内からドアを開けるときに中央の赤いボタンを押します。クイズ番組のボタンを連想させますね。
そんなM8が収まるガレージの中でもっともカッコイイと思ったのはアライメント用の治具。オリジナルの総アルミ削り出しと思われますが、黒い“BMW M”のプレートがイケてます!
ただし、チーム体制(アメリカ組)はお世辞にもイケているとは言えません。見ているとメカニックの動きもあまり機敏ではないように思え、写真のようにホイールのナット部に塗る銅グリスの塗りがいい加減だったり、バランスウエイトの貼り方も雑です。クルマが良さそうなだけに勿体ない感じが否めません。
フリー走行時には何かトラブルが発生したようで首脳陣が途方に暮れています。
その様をコーヒーをすすりながら横から眺めるポルシェ911のメカニック。完全に女子の着替えを覗いているそれです。(編集注:その意味はブログ第1回目を参照ください)
果たしてこのBMW M8、過酷な24時間レースを完走できるのでしょうか。6月のル・マン24時間を占う意味でも重要な一戦になります。
ファンゾーンと呼ばれるインフィールドには、かつてデイトナ24時間を戦ったレジェンドカーが集合です。『マツダRX-7』、カッコイイ!
何故かこちらにはル・マン24時間のランチアシリーズが。やっぱり『ランチアLC2』はカッコイイ。若きアレッサンドロ・ナニーニが武者修行したクルマです。チェザーレ・フィオリオ、最高です。
と、そこに日本人にとても馴染みのある服装をした方が現れました。黄金時代のマクラーレン・ホンダ、セナ様のTシャツです。
シャツ自体はとても良いですが、この場にはまったくマッチしていません。場違いも甚だしいです。やはりかつてのレジェンドカーを見ても退屈そうです。
そもそもアメリカ人でアイルトン・セナを知っている人はどれくらいいるんでしょうか?
もう彼はあくびが止まりません。この先彼がデイトナ24時間をエンジョイして帰ることを願って止みません。