更新日: 2017.05.31 11:05
日本人ドライバー参戦のヨーロピアンF3、公式テストでみえた日欧“文化”の違い
17年シーズンに向けたオフィシャルテストは開幕を控えた3月下旬、ハンガリー・ハンガロリンクとオーストリア・レッドブルリンクで各2日間にわたって実施された。
ちなみにシーズン中は、イタリア・モンツァの第2大会直前とベルギー・スパフランコルシャンの第6大会直前に、それぞれ1日間のオフィシャルテストが設けられている。
プライベートテストに関しては、単独もしくは複数のチームが特定のサーキットの走行枠を買い取り、自由に所属ドライバーを走らせる。前述のとおり、当該シーズンの技術規則に準拠していれば、テストメニューやタイムテーブルは制限されない。
一方、オフィシャルテストに関しては、来たるシーズンに参戦する全チームが当該サーキットへ集い、テストメニューやタイムテーブルはFIAの管理下に置かれる。
モトパークのピットガレージ内パーテーション・ボードに貼られたタイムテーブルには、『TEST SESSION WITH TEST TIRES』、『TEST SESSON WITH OFFICIAL TIRES』、『LUNCH』、『Marshalling System Test(use of test tires)』、『TEST SESSION』、『Practice Start(use of test tire/tires)』という文字が見て取れる。
各テストメニューを説明しよう。まず、『TEST SESSION WITH TEST TIRES』はプライベートテストの一環で、ドライバーとチームは新品タイヤを制限なく履いて走行することができる。
こうしたセッションを設ければ、路面ができあがるまでコースインを控えるドライバーは少なくなり、次に控えたオフィシャルテストの『TEST SESSION WITH OFFICIAL TIRES/TEST SESSION』で思いきり走れる路面が整うというわけだ。
その『TEST SESSION WITH OFFICIAL TIRES/TEST SESSION』で1日間で使えるタイヤはドライ2セット、ウェット1セットに制限される。ただし、未使用のタイヤは次のオフィシャルテストへの持ち越しが可能。
『LUNCH』は文字どおり昼食。ヨーロッパのモータースポーツ環境では、レースだけでなくテストでもきちんと昼食の時間がタイムテーブルに明記される。日本でタイムテーブルに昼食が表記される例は稀で、このあたりにヨーロッパと日本の“文化”の違いが感じられる。